ミニコラム 第58回 編集委員のひとこと ※今号の「編集委員が行く」(20〜25ページ)は清水委員が執筆しています。ご一読ください。 デュアル教育システムの効果実感と初心回帰 株式会社旭化成アビリティ 代表取締役社長 清水裕之  今回の取材先である宮崎県延岡市(のべおかし)は、かの夏目漱石の『坊ちゃん』では、英語教師「うらなり」の左遷先として「猿と人とが半々に住んでいる」とユーモラスに描かれている。当時のことは不明であるが、現在は状況が異なっていることは自明である。  取材に行き、まず、驚かされたのは、併設校である宮崎県立延岡商業高等学校(以下、「延岡商業高校」)の生徒の挨拶の徹底ぶりである。どこのだれかわからないわれわれに、気持ちよい挨拶をみんながしてくれた。このような生徒が日常的に宮崎県立延岡しろやま支援学校延岡商業校(以下、「しろやま延岡商業校」)の生徒と同じ制服・体操服を着て学校生活を送り、ほぼすべての学校行事を合同で実施することによる好影響は、絶大と感じた。  少子化により子どもの人口は全体として減少しており、高等学校の生徒数の減少が空き教室増をもたらしていると聞く。一方、障がい者数は、増加傾向にある。延岡商業高校の校舎内に位置するしろやま延岡商業校の枠組みは、そこにうまくマッチングしたのである。  この学び舎で、3年間過ごした生徒が、今後どのような社会人となっていくのか楽しみである。このような生徒に選ばれる会社に、いつまでも卒業生を受け入れられる会社を目ざそうと、初心回帰した次第である。 ★本誌では通常「障害」と表記しますが、清水委員の意向により「障がい」としています