編集委員が行く 地域がつながり企業へ送り出すテレワークオフィスという新しい就労の場 一般社団法人静岡障害者就労企業交流会、テレワークオフィス藤枝駅前、障害者就業・生活支援センターぼらんち(静岡県) NPO法人大阪精神障害者就労支援ネットワーク副理事長・事務局長 金塚たかし 取材先データ 一般社団法人静岡障害者就労企業交流会 〒426-0078 静岡県藤枝市南駿河台6-1-5-407 https://shizuokakoryukai.jp/telework_fujieda.html テレワークオフィス藤枝駅前 〒426-0034 静岡県藤枝市駅前1-2-10 JAサービスビル304 TEL 054-631-7316 障害者就業・生活支援センターぼらんち 〒427-0011 静岡県島田市東町241 TEL 0547-36-8985 FAX 0547-36-5535 Keyword:テレワークオフィス、見守り支援員、精神障害、発達障害、障害者就業・生活支援センター 金塚(かなつか)たかし 編集委員から  静岡県藤枝市で生まれた「テレワークオフィス」は、障害のある人が企業へ就職するための“中二階”となる新しい就労支援の場だ。福祉サービスの枠にとどまらず、見守り支援員が利用者と企業の双方を支え、安心して働き続けられる環境を整備。地域の支援機関や企業が連携し、一人ひとりの力を育てながら、本社勤務や一般就労へのステップアップを後押ししている。利用企業からは生産性向上や人材育成への効果が評価され、利用者からも相談できる安心感や働きがいが支持されるなど、地域ぐるみで障害者雇用を広げる、時代に合った先進的なモデルである。 写真:官野貴 POINT 1 静岡障害者就労企業交流会が設立した「テレワークオフィス」から、福祉とは異なる仕組みで当事者を企業に押し出している 2 「テレワークオフィス」には独自の見守り支援員を配置し、企業と当事者の双方を手厚く支援 3 「テレワークオフィス」はずっと居るための場所ではなく、卒業して企業の本社で働くための足場 はじめに  障害者雇用を進めたい企業と、働く意欲を持つ障害のある人。その双方を地域全体で支える新たな仕組みが、静岡県藤枝市で成果を上げている。「テレワークオフィス」は、一般就労への橋渡し役として、企業、福祉、教育、行政をつなぎ、安心して働き続けられる環境を築いてきた。その現場では、どのような支援が行われ、何が企業と働く人の力になっているのか。障害者就業・生活支援センターぼらんち(以下、「ぼらんち」)センター長の夏目(なつめ)芳行(よしゆき)さん、一般社団法人静岡障害者就労企業交流会(以下、「静岡障害者就労企業交流会」)代表の福田(ふくだ)次朗(じろう)さん、株式会社日新環境調査センター(以下、「日新環境調査センター」)総務部総務課係長の須永(すなが)史子(ふみこ)さん、テレワークオフィスを利用し、同社で働いている当事者の和田(わだ)理哉(まさや)さんに取組みの背景と現状についてお聞きした。 日本一、地域とつながり 地域を輝かせる ◆ぼらんち センター長 夏目芳行さん 金塚たかし(以下、「金塚」) 「ぼらんち」さんを一言で紹介すると? 夏目芳行(以下、「夏目」) 「日本一、地域とつながるセンター」です。私がセンター長に就任した8年前から、合言葉として掲げています。障害のある方が「この地域で就職してよかった」と思い、雇用者側も「地域で雇用したからこそ、支えがあり、自分たちの力もついた」と思ってもらえるような地域にできればと考えています。 金塚 地域を意識した具体的な取組みはどんなことでしょう? 夏目 志太榛原(しだはいばら)(※1)圏域自立支援協議会などで連携を図りつつ、福祉・企業向けの研修やセミナーでみんなが集まる機会をつくってきました。いまは当事者がコメンテーターなどとして参加する機会もあり、今後は一般市民の方々も入れるように、そのような場をつくっているところです。また、「かがやきウィーク」と題して、福祉施設で働いている当事者の方々に、企業で働く機会を設けています。これは、企業で働いた経験がない方に企業体験をしていただく事業です。企業にもご協力をいただき、毎年約130名が参加しています。 金塚 関係機関向けにはどのような取組みがありますか? 夏目 サービス管理責任者の方が集まる「サビ管ミーティング」を6年前から年2回、開催しています。当センターが管轄する4市2町には、就労移行支援事業所が2カ所、就労継続支援A型事業所が約18カ所、B型事業所が約70カ所あります。就労移行支援事業所は以前、それぞれの町にあったのですが、いまは当事業所と隣の焼津市(やいづし)だけになってしまいました。就労移行支援事業所がない地域の方々は、A型事業所かB型事業所を経て就職しています。特にA型事業所からは多くの方が就職に結びついています。 金塚 それは全国的にはめずらしいことだと思います。 夏目 先述した「かがやきウィーク」の影響もあり、「本人たちが就職したいというときは押し出していこう」という気運があります。あとは毎週1社、求人が出ている企業を福祉施設のスタッフが訪問する「見学会」を行っています。それで行けそうな利用者がいれば、送り出すという流れです。企業としても、支援者がついている当事者を採用したいという考えがあるようです。 金塚 そのほか、企業に向けてはどのような取組みをされていますか? 夏目 大きなイベントとしては「志太榛原を障害者雇用で輝かせる会議」を行っています。企業の方々が集まる場として、企業向けの研修会を年に6回ほど行っています。開催初年は200社ほどが集まりました。いまでも100名ほどが集まっています。 金塚 静岡障害者就労企業交流会が実施されている、テレワークオフィスとの関係性について、教えてください。 夏目 テレワークオフィスから就職された方が、ぼらんちに登録される形になります。また、ぼらんちに登録されている方で「この方だったらテレワークオフィスに向いているのではないか」という方をご紹介することもあります。前者に対する取組みとしては、就職直後の方は、月に3回ほど定着支援を行います。2〜3年目になると半年に一度ほどの連絡をするようにしています。後者に関しては、「就労意欲とある程度のスキルはあるが、企業でいきなり働くのはむずかしいかな」という方をお願いしています。特に「このスキルが必要」という条件があるわけではないのですが、パソコンを使う事務仕事ができる方をご紹介するようにしています。 金塚 テレワークオフィスで多くの方が就労定着している要因は? 夏目 スキルのある「見守り支援員」さんが在籍していることが一つ。また、代表理事の福田さんは、前職のころから「精神障害者を雇用する」ことに特化しておられた方です。企業・当事者の双方に対して適切なアドバイスをしてくださるので、安心できる場所になっています。地域全体からみても、「テレワークオフィスがなければ働けなかった人を救ってくれた場所」です。福祉に通うレベル・スキルではないけれど、企業へは一歩踏み出せない……という人たちが、ゆっくりスタートできる場です。 金塚 反対に課題は何でしょう? 夏目 まず、障害者雇用ビジネスに間違えられやすいことです(笑)。また、テレワークオフィスはボランティアとして当事者の就労訓練を受け入れておられます。その背景として、この地域には就労移行支援事業所が2カ所しかない、という事情もあります。静岡市の就労移行支援事業所に通う方も多いのですが、やはり地域で就労を増やしていくためには、テレワークオフィスさんが行っている就労訓練を地域で支える仕組みをさらに応援する必要があるのではと感じています。 中二階から二階へ 卒業してもらうことが原則 ◆静岡障害者就労企業交流会 代表 福田次朗さん 金塚 藤枝市の地域の特徴についてお聞かせください。 福田次朗(以下、「福田」) さまざまな産業が地域にあるため、障害者の就労の裾野が広くなっています。また、静岡市に隣接しているので、就労の機会も多い地域です。加えて、福祉と企業、特別支援学校が密に連携できているエリアでもあります。 金塚 静岡障害者就労企業交流会の全体としての取組みを教えてください。 福田 9年前に設立した組織です。取組みは三つ。一つめが障害者を雇用している・したいと考えている企業の意見交換の場。二つめが、見守りのいるテレワークオフィスを企業に提供すること。三つめが企業の障害者雇用の相談支援(障害者雇用相談援助事業の認定事業者)を行うこと。そのほか、当事者や親御さん、ドクターの相談窓口もになっています。 金塚 テレワークオフィスを設立しようと思った背景は? 福田 私はもともと、藤枝市の障害者就労の企業部会に所属していました。そのなかで「通勤困難エリアの方たちをどうするのか」という点が、以前から話題になっていました。この解決策の一つとして「駅前オフィスでのテレワーク案」が浮上してきました。同時に藤枝市が「障害者のためのテレワーク事業を始動する」というタイミングが重なりました。当時から私たち静岡障害者就労企業交流会では「企業の障害者雇用担当者を支える法人をつくりたい」と考えており、「うちが中核となってテレワークオフィスを立ち上げよう」という流れにつながったのが8年前です。 金塚 テレワークオフィスの特徴についてご説明ください。 福田 精神障害者や発達障害者の方が安心して働ける場とは、「いつも相談に乗ってくれる人がそばにいること」だと思います。それを企業が独自で実現するのはなかなかむずかしい場面もありますので、当会がサテライトオフィスを設立し、「見守り支援員」を配置する。支援員は当事者と企業の双方を支援しています。利益は考えずに、「このモデルで支援すれば働ける」という見本の場にしたかった、という思いもあります。当事者と企業がなじんで、本社で勤務できるような取組みをしています。もちろん出戻りするケースもあります。 金塚 どのような方がこちらで働いていますか? 福田 ある程度のパソコンスキルや業務経験はあるが、対人関係やほかの問題で企業で働くことができない方が、例えば主治医や地域若者サポートステーションの紹介で来られます。最初は体験訓練で入所して、そのまま終わる方もいれば通い続ける方もおられます。バーチャルオフィスも設けているので、在宅で毎日決まった時間に仮想空間にログインして「通う」という形をされている方もいます。半年ほど通って、企業に就職できそうな方はハローワークを通して送り出しています。 金塚 現在何名の方が登録しており、どんな作業をされていますか? 福田 実際に通所して企業に雇用されて働いている方は14名で、うち13名がテレワークオフィスで企業の勤務を行っています。また、バーチャルオフィスを利用して在宅勤務で企業に雇用されている方が1名。その他に体験訓練されている方が4名います(うち2名がバーチャルオフィス利用で在宅訓練)。企業につながる前の方と、企業につながった方、その両者が通っているということになります。  9時〜16時までの時間が基本ですが、最初は短時間から始める方もいます。企業とつながるまでの期間は訓練として、文部科学省委託事業を行う会社の在宅就労訓練プログラムを活用しながら、簿記やITパスポートなどの資格を取得していきます。その過程で「通所ができる」ということが確認できたら、ハローワークに登録して企業訪問や見学に行っていただきます。企業側から「こういう人材がいたら紹介してほしい」とオファーが来ることもあります。 金塚 見守り支援員の役割とは? 福田 利用者に対しては定期面談や必要時面談、見守りシート、セルフチェックシートの確認。ハローワークや障害者就業・生活支援センター、特別支援学校などとの連携調整をしています。また、企業担当者や上層部と話をすることもあります。企業担当者が職場のなかで浮いてしまった場合などは、同僚に対しての説明や理解を求める取組みを行うこともあります。また、企業へ出張して研修などを行っています。 金塚 これだけの支援を企業に対して行うためには、ある一定の経験値や能力が支援員に求められると思います。 福田 支援員の榛地(しんち)裕子(ひろこ)さんは企業支援や福祉施設の施設長の経験があり、社会福祉士の資格を持ちジョブコーチの養成研修も修了しています。 金塚 就労移行支援事業所としても活動できそうなサポート体制ですが、そうしない理由は何でしょうか? 福田 行政からもそのように頼まれることがありますが、障害者総合支援法の枠組みでの福祉のなかに入ってしまうと、できないことがあります。いろいろなことが縛られて自由にできないため、そこに入りたくなかったのです。自分たちが思い描いている障害者就労支援の理想を実現してみたかった……というのがテレワークオフィスです。開所当初はテレワークという言葉が世に知られていなかった時代です。僕らにとってはコロナ禍が逆に追い風となり、企業のテレワークに対するハードルが一気に下がりました。 金塚 いま、テレワークやサテライトオフィスはマイナスのイメージがあります。それらとの違いを教えてください。 福田 まずはフルサービスの見守り支援員がいるということです。障害者雇用ビジネスに間違えられることもありますが、「企業に雇用されており、企業が持ち込んだ仕事を当事者にやってもらう」、「ただのレンタルのオフィスである」ということ。また「それに対してこれだけの見守りを行う」ということで、静岡労働局からお墨つきをもらって開所しています。 金塚 私が興味を持ったのは、ここでの就労にとどまらず、力をつけた当事者が本社のほうに登用されているという点です。 福田 われわれはあくまで「中二階」という位置づけです。テレワークオフィスを卒業してもらうことが原則です。企業担当者を支援している理由はそこにあります。担当者の障害者雇用管理スキルが上がると、より多くの当事者を受け入れられるようになります。そのためには当事者だけを支援していても意味がありません。 金塚 現在の状況はいかがですか? 福田 ようやくこの形が地域で認知されてきました。企業から「これから障害者雇用を始めようと思うのだが、どうしたらよいか?」と相談を受ける機会も増えました。すでに雇用している当事者社員の面談を依頼され、結果的に職場の改善をお手伝いしたケースもあります。われわれのような考え方の人がほかにも出てきて、他地域でもこのモデルを広めてほしいなと考えています。 大きく生産性が上がり戦力になっている ◆テレワークオフィスを利用している企業の須永史子さん(日新環境調査センター総務部総務課係長) 金塚 テレワークオフィスを利用されたきっかけを教えてください。 須永史子(以下、「須永」) 障害者雇用率が適用される企業規模に成長したため、達成するべく利用を始めました。きっかけは代表の福田さんからのご紹介です。弊社の障害者雇用率は2026(令和8)年6月1日時点で、3.64%です。 金塚 利用する際に、不安はありませんでしたか? 須永 テレワークという形態のため、本人が目の前にいないなかで仕事を進めていく……という点は不安でした。ただ、障害者雇用という点についての心配はあまりありませんでした。  テレワークオフィス利用者の和田理哉さん(42歳)は人当たりがよく、面談でも円滑にいろいろな話をすることができたためです。 金塚 勤怠や業務の管理はどのようにされていますか? 須永 おもにMicrosoft Teamsをツールとして、朝晩の挨拶から業務連絡をチャットで行っています。勤怠管理については業務担当者と緊密に連携して、有給休暇などを取得する際には事前に申告してもらっています。急な欠席や有事の際には、本人・テレワークオフィス・本社で連絡を取り合えるような仕組みを構築しています。 金塚 生産性についての評価はいかがですか? 須永 ゆっくりですが、向上しています。少しずつ業務の幅を広げていき、気がつけばだれよりも業務に精通しているところまで成長されていました。ふり返ってみると大きく生産性が上がったことがわかりました。  当初は私が業務担当者を兼任していたため、毎日カメラ越しに顔を合わせながら報告を受けていました。 金塚 ほかにテレワークオフィスを利用してよかった、という点はありますか? 須永 本人の顔が見えなくても、現場で見守ってくださる福田さんなどから状況を聞くことができる点が一番安心でした。いまはもう1名、テレワークオフィスを通じて採用して働いている社員がおります。 金塚 今後、本社での登用も考えておられますか? 須永 かなり戦力になっているので、「ぜひ本社に」というお話もしましたが、テレワークオフィスで勤務されているお二人は、住み慣れた町で働き続けることを希望されているため、気持ちを尊重して現在の形を維持させていただいております。 金塚 同じく障害者雇用をされている全国の企業担当者の方に、メッセージをお願いします。 須永 私自身、まったく無知な状態から障害者雇用担当になりました。たしかに障害者雇用は配慮すべき点が多いのですが、「ふだん、健常者に対して気遣っている点を言語化するだけ」と考えるとわかりやすくなります。最初から完璧にしようと思わず、不安を取り除いて助けてくれる専門職の方に相談しながら進めてください。一歩踏み出すには勇気がいりますが、その一歩は必ず会社の戦力になります。 ◆テレワークオフィスを利用している当事者の和田理哉さん 金塚 テレワークオフィスを利用しようと思ったきっかけは何ですか? 和田理哉(以下、「和田」) 転職を考えていた際に事務職を希望していたのですが、なかなか希望職種が見つからず、友人の紹介でテレワークオフィスを知りました。 金塚 テレワークオフィスのよいところを教えてください。 和田 見守り支援員の方がいてくれることです。ちょっとした相談に乗ってもらったり、調子がよくないときに声をかけてもらえる安心感が大きいです。あとはほかの利用者の方と仕事以外の時間にコミュニケーションをとれる点も気に入っています。 金塚 現在、働き続けてどれくらいですか? 和田 約5年になります。テレワークオフィスに来て3カ月くらいで就職しました。業務内容は調査報告書の作成をおもに担当しています。成果が目にみえる仕事なので、達成感や充実感を得ながら働くことができています。 金塚 見守り支援員の方には、どのようなタイミングで相談をされていますか? 和田 日々相談するほかに月に一度、定期面談があります。その際は仕事面と生活面の課題や目標の相談をしています。 金塚 今後、キャリアアップなどは考えておられますか? 和田 改善や効率化を見すえて、自ら動けるような働き方を目ざしています。具体的にはVBA(※2)の習得をして、仕事の幅を広げていくことを考えています。 まとめ  障害のある人が企業で働き続けるためには、就職という「入口」だけでなく、その先を支える仕組みが欠かせない。静岡県藤枝市で始まった「テレワークオフィス」は、その課題に地域ぐるみで挑む新しい就労支援の形である。  運営する静岡障害者就労企業交流会は、企業、福祉事業所、特別支援学校、行政など、多様な立場の人々を結びつけながら、障害者雇用の裾野を広げてきた。そのなかで生まれたテレワークオフィスは、福祉サービスでも一般企業でもない、「中二階」ともいえる場所だ。利用者はここで就労先の仕事に取り組みながら、働く力や自信を育み、一般就労へと歩みを進めていく。  この取組みを支えるのが「見守り支援員」の存在である。支援員は利用者の日々の体調や仕事の様子に目を配るだけでなく、受け入れる企業の相談にも応じ、双方の不安や課題をていねいにつないでいく。企業にとっては安心して障害者雇用を進められる環境となり、利用者にとっては困ったときにすぐ相談できる心強い存在となっている。  取材では、企業から「一人で抱え込まずにすむ」、「業務の質や生産性の向上にもつながった」といった声が聞かれた。一方、利用者は「相談できる人がいる安心感が働き続ける力になっている」と語り、仕事への誇りや成長を実感していた。テレワークオフィスは単なる就労の場ではなく、人と人との信頼関係を育みながら、企業で活躍できる人材を地域全体で育てる仕組みなのである。  障害者雇用は、一つの企業や一人の支援者だけでは成り立たない。地域の企業、福祉、教育、行政がそれぞれの強みを持ち寄り、一人ひとりの可能性を支えることで、新たな雇用の形が生まれる。藤枝市で育まれたこの実践は、「地域で支え、地域で働く」という理念を体現するモデルとして、ぜひ、全国へ広げていってもらいたい。 ※1 志太榛原(地域):静岡県の中西部に位置する島田市、焼津市、藤枝市、牧之原市(まきのはらし)、吉田町(よしだちょう)、川根本町(かわねほんちょう)の4市2町をさす ※2 VBA:Visual Basic for Applicationsの略。Microsoft Officeアプリケーションの拡張(おもに自動化)に使用できるプログラミング言語 写真のキャプション 障害者就業・生活支援センターぼらんち 障害者就業・生活支援センターぼらんちセンター長の夏目芳行さん 「かがやきウィーク」で、参加者が多目的ネットの修理作業を体験している様子(写真提供:障害者就業・生活支援センターぼらんち) 「志太榛原を障害者雇用で輝かせる会議」の様子(写真提供:障害者就業・生活支援センターぼらんち) 一般社団法人静岡障害者就労企業交流会代表の福田次朗さん 「テレワークオフィス藤枝駅前」が入るビル テレワークオフィス藤枝駅前では、利用者が企業での勤務や体験訓練を行っている 株式会社日新環境調査センター総務部総務課係長の須永史子さん(写真提供:株式会社日新環境調査センター) 須永さんにはオンライン会議アプリでお話をうかがった テレワークオフィス藤枝駅前を利用し、株式会社日新環境調査センターで働く和田理哉さん