働く広場増刊号2013
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70「働く広場」増刊号 20131.職業準備支援とは地域障害者職業センターで実施されている職業準備支援は、障害のある方が企業などで働くこと、働き続けることを目的とした支援です。就職し、職場に円滑に適応するために、個々の障害者の職業上の課題を把握し、その改善を図る支援を行うとともに、職業に関する知識の習得や、社会生活を営むスキルの向上を図るための支援を行います。職業準備支援では、一人ひとりの特性や課題などに応じ、対象者ごとに個別に必要な期間を柔軟に設定し、「個別カリキュラム」を立案します。「個別カリキュラム」の目標の具体例としては、①自分に合った働き方を見つける、②求職活動に役立つ知識を身につける、③職場で必要なコミュニケーションの方法を身につける、などです。支援終了後は、ハローワークによる職業紹介、ジョブコーチによる支援(*)などにつなげていきます(図)。職業準備支援では、「個別カリキュラム」の目標に基づき次のメニューを組み合わせ、支援を行います。なお、支援に費用はかかりません。2.個別カリキュラムのための  メニュー〈模擬的場面での作業支援〉さまざまな作業を通して、基本的な労働習慣を身につけ、自分に合った働き方を見つけます。〈職業準備講習〉履歴書の書き方や面接の受け方などの各種講座を受講し、求職活動に役立つ知識を習得します。〈自立支援カリキュラム〉精神障害者を対象とした対人技能やグループミーティングなどの講座を受講し、社会生活技能などの向上を目指します。〈就労支援カリキュラム(**)〉発達障害者を対象とした対人技能や作業マニュアル作成、問題解決技能、ストレス対処法などの講座を受講し、社会生活技能や作業遂行力の向上を目指します。また、必要に応じて、カリキュラムで学んだ内容を事業所での体験実習で実践します。職業準備支援知っておきたいことば▼▼(*)障害者の職場適応を促進するため、職場にジョブコーチを派遣し、障害者、事業主、障害者の家族に対する専門的援助を直接実施します。(**)平成25年度より全国の地域障害者職業センターと多摩支所で実施。

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