働く広場2019年4月号
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広島県内で、食料品を中心としたスーパーマーケット(藤三)、ディスカウント型スーパーマーケット(ビッグハウス)、ショッピングセンターの計25店舗を展開、運営する株式会社藤ふじ三さん。そこでの精肉、水産、惣菜などの商品加工や仕分けなどを行う「藤三センター」で、2008(平成20)年に一人の精神障害者を採用したことから、同社の本格的な障害者雇用は始まった。それまで同社での障害者雇用の実績は少なかったため、地域への貢献を考え、代表取締役社長の藤ふじ村むら重じゅう造ぞうさんから積極的に障害者雇用を推進するよう指示があり、現在では藤三センターの障がい者雇用推進室長として活躍する小こ林ばやし弘こう治じさんが、その任に就いた。当時はまだ障害者雇用の経験がなかった小林さんだったが、ハローワーク、障害者就業・生活支援センター、東広島市子育て・障害総合支援センターなどの指導と協力を得ながら、藤三センターでの雇用を始めた。「障害のある従業員全員に、店舗と藤三センターとの間で商品の運搬に使うコンテナの整理と洗浄を体験してもらいました。そして、藤三センターで働く一般従業員たちに彼らの仕事ぶりを評価してもらい、理解を進めました。いまでは社内で不可欠な人材と認められ、職域拡大につながっています。現在でも、新規採用の際には障害者のみなさんにコンテナ洗浄を体験してもらい、その後ほかの部門へステップアップしてもらっています」と小林さん。現在、藤三センターで働く障害者は25人(知的8人、精神13人、身体4人)に増え、会社全体での雇用率は4・1%。今後の目標は、さらなる職域拡大と、1店舗1人雇用を推進していくとのことだ。藤三センター長兼障がい者雇用推進室長の小林弘治さん。コンテナ洗浄が障害者雇用の出発点だった藤三センター久保さんは各店舗での指導にあたる水産物担当の係長、手て光びか昭あき彦ひこさん(右)と相談をする小林さん(中央)小林さん(左)と、障がい者雇用推進室の久く保ぼももよさん(右)16働く広場 2019.4

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