働く広場2019年5月号
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25働く広場 2019.5く育ってほしい。今後も、徐々にではありますが、雇用を拡大していきたいと思っています」と語る。入社15年目で、チームリーダーも務める加か藤とう尋ひろ彦ひこさん(38歳、知的障害)は、10人の仲間をまとめ、指示を出す。いまでは作業に精通した「なくてはならない人」である。取材の際は、メーカー向けカルビ商品のタレづけ作業をしていた。「特に注意している点はサイズです。大小の差がなく、均一になるようにしています。けっこう力もいりますよ」と加藤さん。ほかにも、ソーセージ加工の作業など、多種の作業をこなしている。この昭和食品では、近隣の就労移行支かっています。3人全員が就労できるように努力していきます」と話してくれた。案内をしていただいた副工場長の井いの口くち英えい治じさんは「実習生だからといって、特別な扱いはしていません。最終的には、実習生が就労することが大きな目標ですし、就労後もさまざまなサポートを続けていきます」と語ってくれた。加か藤とう雅まさ人ひとさん(32歳、精神障害)は、ワークスタジオ前橋からこの会社に就職して3カ月になる。「仕事はきついこともありますが、職場は働きやすいです。みんなが障害のことを、よくわかってくれています。食べ物を扱う職場なので、衛生面にはたいへん気をつけています。朝が弱いので寝坊に注意です」と話す。援事業所「ワークスタジオ前橋」から実習生を多く受け入れており、就労支援の場としても大きな貢献をしている。2年前に赤石社長がワークスタジオ前橋の運営方針や考え方に共感して以来、いろいろな形で協力しているという。取材時にも、ワークスタジオ前橋の利用者の方3人と、指導員の方が来ていた。指導員の小こ暮ぐれ智とも子こさんに話をうかがうことができた。「いまは、この会社で実習生3人が働いています。肉を3枚に下ろして機械へ投入し、タレづけとせいろへ移動させる作業をしています。みんな、就労を目ざしてがんばっています。会社からの支援も十分やっていただいており、たいへん助「ワークスタジオ前橋」指導員の小暮智子さん入社15年目になる加藤尋彦さんは、チームリーダーとしても活躍している加藤雅人さん(左)の指導にあたる加藤尋彦さん(右)

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