働く広場2019年6月号
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働く広場 2019.6はバッチリです。仕事での目標は、(世界トップレベルの清潔さで知られる羽田空港の有名な清掃員)新にい津つ春はる子こさんのようになることです。あこがれています」と笑顔で話してくれた。 ワークスでは、社会や会社、仕事のルールを守りながら「やる気」を持って新しい仕事や技能にチャレンジしていけるよう、社員教育にも力を入れている。事業所ごとに開かれている月1回の勉強会ではドキュメンタリー番組などを一緒に鑑賞しながら、職場内で気をつけること、同僚たちとのチームワークのあり方などを学び、仕事に対するプロ意識の向上も目ざしている。前出の新津春子さんのことも勉強会で紹介し、社員の間で「清掃でトップレベルを」という意欲が生まれているという。さらに2018年からはビルクリーニング技能検定へのチャレンジもうながしている。呼びかけたのは同年からワークス代表取締役社長をつとめる酒さか井い直なお人とさん。「清掃専門の講師を外部から招き、希望者に講習会を開催したところ、多くの社員が参加してくれました。ビルクリーニングは覚えることが複雑で、たいへんな部分も多いのですが、社員たちのプロ意識もより高まったようです」検定は社員13人と酒井さん、松下さんが受験したが、このときは残念ながら全員不合格だったという。実技試験のあとに社員が発した「時間オーバーだった」、「ポリッシャー機器が使いにくかった」などの反省の声をふまえ、今年も引き続き受験する予定だ。 2018年には、アビリンピックに初めて挑戦する社員も出てきた。「ビルクリーニング」競技で、堺事業所の南さんと山本さんの2人、「オフィスアシスタント」競技では本社事業所の白しら神かみ和かず真まさん(27歳)が、大阪での地方大会に出場した。南さん、山本さんはそろって銀賞を受賞。白神さんは金賞と、第1位に贈られる大阪府知事賞を受賞し、初の全国大会出場を決めた。白神さんのふだんの仕事は、パソコンを使っての名刺作成やデータ入力。「オフィスアシスタント」競技の「文書発送準備作業」などは、ほとんどやったことがなかったが、同じ事務所にいる松下さんが白神さんの手の動きを見て「器用かもしれない」と判断し、声をかけたそうだ。しかし、大阪大会の1カ月前に行われた練習会では、白神さんは最下位だった。それからは2人で、速く正確に紙を折る方法を研究したり、名簿リストを素早く見分けるためにスポーツ選手が取り組むビジョントレーニングを行ったそうだ。研究や練習の成果もあり、本番の大阪大会では28人中で見事1位に。初めて参加した、全国アビリンピック仕事へのプロ意識を育てる初めてのアビリンピック配管資材の開発・製造を行う株式会社クボタケミックスの堺工場で、清掃を担当している(左から)主任の小こ松まつ原ばら朗あき弘ひろさん、長なが岡おか佳よし雄おさん、阪さか本もと花はなさん、指導員の岩いわ本もと弥や生よいさんビルクリーニング技能検定に向けた講習会では、ポリッシャーの使用方法などを学んだ(写真提供:クボタワークス株式会社)代表取締役社長の酒井直人さん白神和真さんは、本社内で販売されるサンベジファーム産野菜の管理も担当している全国アビリンピック沖縄大会で、松下さんらに見守られながら競技に取り組む白神さん白神さん(右)、三井さん(中央)とともに、社内での練習会に参加する三み浦うら康こう平へいさん(左)(写真提供:クボタワークス株式会社)9

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