働く広場2019年7月号
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働く広場 2019.7を行っていた金かな山やま洋よう介すけさん(31歳)は、2009年入社の10年選手。金山さんも一人でホースの水を使いながらテキパキと部品の洗浄を行っていた。金山さんは 「最初のころはレンコンをザルですくう作業が体力的にたいへんでしたが、いまはいろいろな作業を担当しています」と笑顔で話してくれた。金山さんは、ほかにも包装ライン(原料のパック詰め工程)の作業全般や、溶液調合の添加物配合など商品製造の要となる業務にもたずさわっている。「ここでは、みんなが親切にしてくれるので、入社できてよかったです。もっといろいろな仕事ができるようになって、現場を任せてもらえるようにがんばりたいです」と笑顔で話してくれた。カット済みのレンコンなどと溶液が一緒に詰められた袋を検品・包装するラインでは、明るく照らされた台の上で数人が手を使って袋を軽くたたいていた。大鋸さんによると、「袋のなかに異物などが混入していた場合、たたくと上側に浮かんでくるので下側からの照明で発見できるのです」という。熱心に検品作業をしていた楠くす本もと正しょう二じさん(54歳)は入社して7年。障害の程度は重度だそうだが、働き続けるなかで社会性がどんどん身につき、いまでは後輩の従業員にも作業のアドバイスをするほどになった。プライベートでは知的障害者ソフトボール競技の徳島県チームに所属し、ピッチャーを任されているという。10月に開催される全国障害者スポーツ大会で、自分が所属しているチームが中国四国ブロックの代表に選ばれるのが目標で、「1回戦も2回戦も勝ちたい」と抱負を語ってくれた。現場リーダーの枝えだ澤ざわ和かず廣ひろさんは、「障害のある人と一緒に働いていて、これまで特に困ったことはありません」と話す。枝澤検品ラインに製品を補充する楠本正二さん楠本さんはソフトボールの選手としても活躍している機械の部品洗浄作業をする金山洋介さん現場リーダーの枝澤和廣さん7

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