働く広場2019年9月号
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働く広場 2019.9NOTE オムロン太陽株式会社は、「保護より機会を」という理念を持った「社会福祉法人太陽の家」創設者の中なか村むら裕ゆたか博士と、「われわれの働きで われわれの生活を向上し よりよい社会をつくりましょう」という社憲を制定した「オムロン株式会社」創業者の立たて石いし一かず真ま氏により、1972(昭和47)年に大分県別府市で設立されました。同社はオムロン株式会社の主要製品である、制御機器用のリレーソケットや各種スイッチの生産などを行っている特例子会社です。また、「太陽の家」が初めて連携・協力した特例子会社として古い歴史があります。 設立から47年という歳月を経ているため、社員の高齢化が進みつつあります。代表取締役社長の大おお前まえ浩こう一いちさんにお話しをうかがいました。 「弊社の従業員数は72人で、そのうち障害者は35人です。肢体不自由者が22人で、半数以上を占めています。従業員全体の平均年齢は42歳を超え、身体に障害のある従業員も高齢化が進んでいます」 さらに、高齢化が進む従業員の対応事例について、工場長の前まえ田だ清きよ隆たかさんが話してくれました。 「身体障害のある55歳の従業員は、両手の指が少ないため、高齢化が進むにつれて部品などを掴つかむ力が弱くなり、部品が小さいほど掴むことが厳しい状態となりました。ところが彼と話をするうちに、自宅のパソコンでワープロソフト働く障害者の高齢化 前回から引き続き、高齢化した障害者従業員への対応を進める企業を取り上げていきます。 今回は「雇用継続への取組み事例(身体障害編②)」として、オムロン株式会社の特例子会社「オムロン太陽株式会社」(大分県)の事例をご紹介します。高齢化の現状と対応事例についてVol.3NOTE雇用継続への取組み事例(身体障害編②)(資料提供:オムロン太陽株式会社)工場での作業は小さな部品などを掴むことが多い同社従業員の年齢分布図代表取締役社長の大前浩一さん(中央)、工場長の前田清隆さん(右)、品質技術グループ主査の松枝幸大さん(左)30252015105020歳以下21~30歳31~40歳41~50歳51~60歳61歳以上身体(重度)身体知的精神健常10

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