働く広場2020年1月号
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「一人ひとりの成長」が会社の付加価値に――特例子会社「株式会社王将ハートフル」(以下、「ハートフル」)を設立した経緯について教えてください。渡邊 私は2013年に社長に就任してから、「労働時間の短縮」や初めての「ベースアップ実施」といった改革を進めてきました。根底にあるのは「従業員の幸せの実現」でした。労働組合の委員長を8年ほど務めたなかで「働く人の幸せがなければ企業の存在意義はない」と思っていたからです。店舗の従業員の負担を軽減させるため、餃子を包む作業も工場一括にしました。同時に品質と生産性の向上を掲げ、〝お客渡邊直人(わたなべ なおと)1955年大阪府生まれ。1979年、当社入社。2004年に取締役、2008年に常務取締役、2013年から代表取締役社長。株式会社王将フードサービス代表取締役社長 渡邊直人さんリーダーズ  トーク第2回Leaders Talk働く広場 2020.1 中華料理レストランチェーン「餃子の王将」で知られる「株式会社王将フードサービス」は、1967(昭和42)年の創業から2020(令和2)年で53年を迎え、〝お客様から「褒められる店」を創ろう! その実現に向けた努力こそが私達を成長させ、私達に幸せをもたらし、社会への貢献につながる原点である。〞という経営理念のもと、国内外に約730店舗を展開し、業績を伸ばしてきました。 2017(平成29)年に設立された特例子会社「株式会社王将ハートフル」は、事業の核となる餃子の製造工程の一つを担当しています。 これまでさまざまな改革を進めてきた渡邊直人王将フードサービス代表取締役社長に、特例子会社設立の経緯やトップとして示した方針、具体的な取組みをふり返りながら障害者雇用のあり方について語っていただきました。「働く人の幸せがなければ企業の存在意義はない」(文)豊浦美紀 (写真)官野 貴2

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