働く広場2020年2月号
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ビズでは、社員としてさまざまな障害のある方が働いているため、障害特性が一人ひとり異なり、「どこまでが合理的配慮か」と迷うことも多いという。そうした悩みがある一方で、できなかったことができるようになり、勤怠が安定してくると、仕事を楽しんでいる様子が見える。「イキイキとした表情に変わっていく様子を、目の当たりにできる醍醐味があります」と笑顔で話してくださった。職場内障害者サポーターの原はら田だ知とも子こさんは、イーピービズが初めての支援現場で、勤めてまだ1年という。「何もわからない、知らないからこそ、話をお聞きすることを大事にし、〝おやっ〞と思ったらどんな小さなことでも声をかけます。世間話を大事にして、会話のなかから少しずつ相手を知るように心がけています。話しているうちに見えてくることがあるし、もし話しかけた際に反応がなくても、続けることで違いがわかるようになるので、毎日新しい発見があります」と意気込む笑顔がすがすがしかった。最後に、イーピービズの執行役員で、施術ができることが楽しい。施術する機会が多いので技術も身につく」と話してくださった。オフィスWorkサポート部門では、パソコンの入力作業や、リラクゼーション部門のクリーニングされた施術着やタオルなどを整理していた。この部門には現在15人の障害のある社員が配置されていて、近隣のビルを含めて3拠点で働いている。この部門で働く茂も木ぎ元もと貴きさんは「シュレッダーやウォーターサーバーの取り換え、クリーニングされた施術着・タオルの整理などをやっています。9月に入社したばかりで、最初は緊張していましたが、だいぶ慣れてきたところです。期待されすぎるとプレッシャーになりますが、がんばりたい」と話してくださった。 リラクゼーションとオフィスWorkサポートのグループリーダーを務める植うえ田だ敦あつ子こさんは、知的障害のある方を支援して約9年のキャリアがある。イーピー部門を取材させていただいた。リラクゼーション部門は、東京に16人、大阪と名古屋にそれぞれ2人ずつ障害のある社員が配置されている。スタッフは定期的に集まって研修を行い、技術を高めている。本社のあるビルにはグループ企業が集まり、東京に配置されている障害のある社員16人中15人が働いている。リラクゼーションルームに入ると個室が3室あり、予約した社員の方々が福利厚生の一環として施術してもらえる仕組みである。社員は1人月5回まで利用でき、1回あたりの個人負担額は200円とリーズナブルで、何ともうらやましいかぎりである。篠しの田だ明あきらさんは、ヘルスキーパーとして勤続年数5年。「企業のなかでチームの一員として、みんなで協力しながら勤務できることにやりがいを感じている」と話してくださった。矢や部べ美み佳か子こさんは、ヘルスキーパーとしてのキャリアは5年あるが、イーピービズには5月に入社したばかりである。「お客さまがたくさんいらしてくださり、支援者の声働く広場 2020.2イーピービズ代表取締役社長の南丈裕さんリラクゼーション部門で働く篠田明さん武田委員をマッサージする矢部美佳子さんクリーニングされた施術着を整理する茂木元貴さんグループ企業が集まる本社のビルにあるリラクゼーションルーム熊谷市で行われた田植えの様子(写真提供:株式会社イーピービズ)24

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