働く広場2020年2月号
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働く広場 2020.2せました」という。昼休みや放課後のほか夜も自宅で練習してきた。「昨年は講評でスピードアップを助言され、そこをがんばってきました。入賞をねらいたいです」。 「表計算」(75分以内)は、表計算機能・簡易データベース機能・グラフ作成機能の3大機能の総合的なスキルを競う。地方大会初挑戦で全国大会出場を決めた松まつ本もと司つかささん(福井県)は、職場では表計算も含めた事務を担当。「大会のレベルがわからず緊張しますが、つちかってきたものを全力で出したいです」と話す。●データベース/DTP/ホームページ /コンピュータプログラミング システムエンジニア(SE)などとして活躍する9人が挑戦した「データベース」の課題(3時間以内)は、個人事業主における現金出納簿システムの作成。久ひさ恒つね拓たく冶やさん(埼玉県)は、就職後に工事現場で脊髄損傷を負い、国立職業リハビリテーションセンターで訓練しながらアビリンピックに初挑戦したという。いまの職場ではWebサイトの保守管理を担当。両手にペンを固定させ、一つずつタプログラミング」は、ロボットに指示を出すためのプログラムを作成し実際に動かしたときの正確さや速さなどを競う(6時間以内)。伊い敷しき学まなぶさん(沖縄県)は2回目の出場。「今回はコマンドエラー(※2)などに苦労しました。ロボットに描画させるところがむずかしいです」。職場ではパソコンの保守管理やプログラミング業務を担当し「仕事の上達のためにも、講評で助言をもらい再挑戦したい」と話した。●電子機器組立/機械CAD/ 建築CAD 毎年多くの大手企業から選手が出場する「電子機器組立」の課題(4時間以内)は、省エネコントローラー(夜間に人の接近を感知して機器の接続を制御する回路)の組立てだ。奥おく石いし拓たく斗とさん(京都府)は、会社では医療用の血液コントロール装置をつくっている。大会挑戦の理由を「社内に技能五輪に出場し金賞を受賞した同僚がいて、自分も技術を磨きたいと思い立ちました」と明かす。多くの同僚からの激励メッセージが書かれた応援幕を背に取り組んでいた。キーを押しながらパソコン操作する久恒さんに、サポート役の弟は「尊敬できる兄です。表彰台に上がってほしい」とエールを送っていた。 「DTP」の課題(3時間以内)は、中部国際空港(セントレア)の利用率向上を目的とするキャンペーンのシンボルマークとPRポスターの制作。プランニング力のほかタイトル、色彩、レイアウト、フォント指定などの知識が求められる。デジタル技術の進歩とともに高度なオリジナリティが重視されているそうだ。 「ホームページ」は、ユニバーサルツーリズム(宿泊施設におけるバリアフリー情報発信)をテーマとする制作課題(3時間以内)。金かね田だ友ゆ貴たかさん(大阪府)は、銀行の子会社で税務調査などに関するパソコン入力や点検業務を担当。以前、挑戦したときは地方大会のDTPで2位。「いろいろな種目に挑戦したい。毎回目標を立て、集中してスキルを磨いていけるよい機会になっています」。上司も「社内でも、出場する同僚に刺激を受けて新たに挑戦する社員が増えています」と話す。 IT関連業務の中核である「コンピュー「コンピュータプログラミング」伊敷学さん(沖縄県)は、昨年の全国アビリンピック沖縄大会に続いての出場「ホームページ」金田友貴さん(大阪府)「DTP」山やま根ね和かず人とさん(岡山県)「表計算」松本司さん(福井県)「データベース」久恒拓冶さん(埼玉県)「電子機器組立」奥石拓斗さん(京都府)※2 コマンドエラー:処理が正しく実行されないこと6

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