働く広場2020年7月号
18/36

働く広場 2020.7細川さんは、仕分けの最終工程を一人で行っている。作業の遅れがライン全体に影響するため責任は重大だ細川さんはデジタルピッキングを担当。ジャングルカート(左)に収められた商品のなかから、 ランプの指示(中央)に従って商品を取り出し、保冷容器に収めていく(右)物流センター内の仕分けラインは室温7℃以下に保たれている奈良県中部の田原本町にある「ならコープ田原本物流センター」「株式会社CWS」は、「市民生活協同組合ならコープ」のグループ会社として奈良県を中心に事業を展開。ならコープのコールセンターなどのテレマーケティング業務、商品仕分けや配送といった物流センターでの業務、生協の宅配業務などを行い、地域の暮らしを支えている。同社では、障がいのある従業員35人(知的26人、精神8人、身体1人)が活躍しており、会社全体の障がい者雇用率は7・66%(2019年6月時点)。これまでに「障害者雇用優良事業所」として、2014(平成26)年に、当機構理事長努力賞表彰、2015年に奈良県知事表彰、2019年に当機構理事長表彰を受けている。今回は、「ならコープ田た原わら本もと物流センター」で働く知的障がいのある2人を訪ねた。2人は、キャリア18年のベテランだ。物流センターでは、組合員からの注文に基づいた商品仕分けや各支所への配送などを行っている。冷凍部門で宅配商品のピッキングを担当する細ほそ川かわ真しん一いちさん(36歳)は、「仕事はたいへんですが、楽しいです。今後も続けていきたいです」と話す。また冷蔵部門で、保冷容器の積みつけ作業と搬送作業を担当する森もり岡おか諒りょうさん(37歳)は、「職場では後輩もでき、一緒に働くことが楽しいです。今後も仲間と一緒に働いていきたい」と話してくれた。人事教育グループでマネジャーを務める北きた村むら明あき生おさんは、「障がいがあることへのサポートは必要ですが、過剰なサポートをする必要はありません。個人として尊重することが大切です」と語る。同社では、2019年も障がいのある従業員5人を採用するなど、積極的な障がい者雇用が続いている。※本誌では通常「障害」と表記しますが、株式会社CWS様の要望により「障がい」としています16

元のページ  ../index.html#18

このブックを見る