働く広場2020年7月号
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働く広場 2020.7心ですが、最近はパソコン作業に従事する人も出てきました。全体的に、もっと自分のスキルを伸ばしたい、難易度の高い業務をやってみたいという社員が増えています」現場では本人の仕事の様子を見ながら、エクセルのツール作成などの業務に挑戦してもらったり、教育研修の機会をつくったりしているそうだ。順調に業務を拡大してきたゆえの苦労も明かしてくれた。「属人化した業務の委託を提案されるようになり、いかに内容を精査・分解していくか工夫を重ねています。業務難易度が上がることで、本人にとって不安やストレスになるような判断事項の多いものについて、どう対応していくかも悩みどころです」例えば最近では、派遣スタッフの職務経歴をシステム登録する業務を受託したが、経歴書の仕様や書き方がばらばらなので、ルールに沿った表記方法、パターン、判断軸を丹念にマニュアル化していった。こうした全体のスキル向上や成果を、年1回のグループ全体の社員総会で発表することで、さらに認知度も高まった。ほかのグループ会社から「そんな仕事もできるのか」と驚かれ、新たな業務を任せられるそうだ。業務拡大によって、グループ会社に社員が出向したり、逆に受け入れたりといった人事も行われている。障害者雇用において、パーソルチャレンジが行っている配慮事項は多岐にわたる(図2)。生産性向上に向けた取組みも多彩だ。なかでも現場で力を入れて工夫しているのは、「不安の解消」に向けた多面的なマネジメントだと野原さんは説明する。①「見える化」行動指針や判断基準、作業分担などを可視化し、情報を共有、チェックリストやトレーニングで不安を軽減する。②「不安マネジメント」仕事や人間関係など、どんな不安を抱えているのか本人自身が理解し可視化、個別面談などで現場リーダーも把握する。③「メンタルレベルマトリクス」メンタル状態を17項目4段階で評価し不安解消マネジメント(資料提供:パーソルチャレンジ株式会社)(資料提供:パーソルチャレンジ株式会社)図1  会社案内資料 「業務内容」図2  会社案内資料「主な配慮事項」7

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