働く広場2020年9月号
25/36

場では、安定して出勤してくれることが大事です。特に、睡眠と食事が重要です。また、データ集計の仕事は得意だが、ほかの社員と声をかけ合ってやっていくことは苦手な社員がいます。そのような場面で全体の進捗を見ながら段取りをしていくことが私の仕事です。また、上司に的確なタイミングで報告し相談することが求められますが、彼らはそれが苦手です。何を思っているのか、何がしたいのかについては、時間と場所をとって話をしっかり聞いて、本人に寄り添ったアドバイスをします」特性に配慮したマネジメントの工夫には枚挙にいとまがない。「スタート時は3部門で合計3業務」だった仕事が、いまでは8部門18業務まで広がっている。業務品質の高さが評価され、順調に仕事の依頼が増えていった結果だ。「安心して仕事を任せられます。彼らのがんばりを社内にしっかり発信し、仕事をしっかり確保してくることも、われわれの大事なミッションです」という人事部ダイバーシティ推進室室長の住すみ田だ朋とも子こ初からメンバーに伝えています。データ集約の仕事が社内のどの指標に反映されるのか、納品した仕事がどのように会社に貢献しているのかを意識してもらえるよう常に情報提供に努めています。本社各部の仕事をやってもらっているし、各部の役割を伝えている。そのせいか事務サポートセンターにはチーム意識があるように感じますし、個々のメンバーも気概をもって仕事をしてくれているように感じます」マニュアル類も自分たちで作成しており、MOS(マイクロソフトオフィススペシャリスト)やMOSエキスパートの資格保有者、マクロやアクセスを活用する人財もいる。立花さんは「自分たちより業務スキルが高い」という。立花さんは自分の役割を「一人ひとりの特性をしっかり理解して、みんなが強みを発揮し、パフォーマンスを上げられるようにすること。私の役目は黒子なんです」と話す。「朝、みなさんの顔色を見て、元気がなさそうな社員がいると声をかけています。精神障がい、発達障がいの社員の働く職立花さんは、恵比寿事務サポートセンターの管理責任者として、初代の小こ宮みや義よし彦ひこさんから引き継いで2年目となる。「法定雇用率の達成のために、働いてもらっているのではない。会社の一員として生産性を上げてほしいということを、当仕事は着々と拡大 生産性は約2倍に自分たちより業務スキルが高い得意な部分を最大限発揮してもらえるようマネジメントする働く広場 2020.9人事部ダイバーシティ推進室担当次長(恵比寿事務サポートセンター統括)の立花順さん人事部ダイバーシティ推進室室長の住田朋子さん23

元のページ  ../index.html#25

このブックを見る