働く広場2020年9月号
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働く広場 2020.9(26歳)は、特別支援学校の都立青せい峰ほう学園在学中に、テセックで職場実習を2回経験した。パソコンでデータ入力をしたり、各部署の事務用品を補充したりする作業をやってみて、就労への意欲が高まったという。「学校の授業でパソコンを学び、就職に向けて積極的にワードやエクセルの資格を取得したので、いまの仕事にも活かすことができました」とふり返る平野さんだが、入社後に配属された総務人事部総務グループでは当初、悩みもあったようだ。「だれでもそうかもしれないですが、最初は仕事に慣れないなか、もともと人見知りなので、周囲に気軽に話しかけることができず、距離感があったことを覚えています。でも一緒に仕事をするにしたがって、少しずつ信頼を得ながらなじんでいけたように思います」業務の幅も広がり、定年退職するベテラン社員から新しい仕事も引き継いできた。今年度は株主総会の会場づくりの主導役になった。「以前に受けた人事評価でプラスをもらったことが、やっぱりうれしかったですね。モチベーションも上がりました」とふり返る。その時期から「社内での自分の居場所ができたという安心感が出てきたのか、余裕をもって仕事に取り組めるようになりました」とも明かしてくれた。いまは社内の各種イベント運営や勤怠システムの変更作業などを任されているほか、中途入社の社員の指導役も務めている。今後の抱負について聞いてみると、少し考えたあと、こう答えてくれた。「もっと自分から積極的に周囲に声をかけて、仕事をもらえるようにしていくことでしょうか。事務系のオールラウンダーとして、ほかのみなさんの仕事のカ菊池さんや平野さんが働く総務人事部のオフィス平野さんにアドバイスする井塚千恵子さん(右)6

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