働く広場2020年10月号
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働く広場 2020.10「障害者雇用納付金制度に基づく各種助成金」の活用事例~新規採用者のために、障害者用トイレを新設~【障害者作業施設設置等助成金(第1種)】 電子部品等の販売・修理サービスを営むA社は、技術者として高い能力を持つBさん(車いす使用者)の新規採用を決定しました。ところが、工場には車いすのまま利用できるトイレがなく、採用後すぐに出勤できる状況にはありませんでした。 そこでA社は、助成金を活用してBさんのために急いで障害者用トイレを新設しました。トイレ完成までの間、Bさんは在宅就労により仕事をこなし、障害者用トイレ完成後、待ちに待った工場での勤務が始まりました。現在は、自身の高い技術力を活かして、工場で充実した仕事を続けており、A社の貴重な戦力となっています。 「障害者雇用納付金制度に基づく助成金」は、事業主が障害者の雇用にあたって、施設・設備の整備や適切な雇用管理を図るための特別な措置を行う場合に、その費用の一部を助成することにより、事業主の一時的な経済的負担を軽減し、障害者の雇用の促進や雇用の継続を図ることを目的としています。 今回は、これらの助成金を効果的に活用した事例を紹介します。~従業員食堂を利用する際の不便を解消~【障害者福祉施設設置等助成金】 車いすを使用するCさんにとって、職場での昼食は楽しみの一つでもありました。しかし、食堂までの廊下に段差があること、食堂の出入口の開き戸が自分で開閉することができないこと、食堂にある洗面台は下に空間がないために、車いすに乗ったままでは利用できないことに不便を感じていました。 そこでD社は、これらの問題を解消するため、助成金を活用して、廊下にスロープを設置し、食堂の出入口の開き戸を引き戸に交換、また、洗面台は、車いすに乗ったまま利用できる形状に交換しました。これらの改修により、従業員食堂の利用が容易となり、Cさんは今までにも増して昼食を楽しみながら、毎日の仕事に励んでいます。事例 1事例 2JEED インフォメーション~高齢・障害・求職者雇用支援機構(JEED)からのお知らせ~ 車いすを使用するCさんにとって、職場での昼食は楽しみの一つでもありました。しかし、食堂までの廊下に段差があること、食堂の出入口の開き戸が自分で開閉することができないこと、食堂にある洗面台は下に空間がないために、車いすに乗ったままでは利用でき そこでD社は、これらの問題を12

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