働く広場2020年10月号
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三原俊弘(NPO法人サポートセンターどりーむ)ブーツ素材:30号画用紙、アクリル絵の具 / サイズ:縦110㎝×横85.5㎝三原 俊弘(みはら としひろ) 1972(昭和47)年4月14日生まれ。 17歳で高校を中退、仕事を転々としました。現場作業員、スナックの店員、自衛隊を経験、21歳で統合失調症を患い、幻聴、幻覚にさいなまれました。その間、死も考えました。 そのとき、僕を救ってくれたのが音楽、ロック、パンクファッションでした。 その後、絵を描くようになり、生きる喜びを知りました。音楽と絵は私のなかで連動していて、いつも輝きを与えてくれます。 僕の人生は現在進行形であり、カラーです。輝くということは「己れは己れ」という気持ちを持ち続けること、流されない己れを信じていくことです。 私はロック好きで、ロック魂を持っているつもりです。ロックは反骨ですが、それは社会に対してではなく、自分へのアンチ、自分を裏切り続けることだと思っています。自分を裏切るのは常に己れに対して挑戦し続けることです。それは絵であり、アートだと自負しております。 私はまだ自分のことをアーティストだと思っておりません。挑戦し続け、「未完成の己れをさらけ出すことで、やがて本物のアーティストになれるのではないか」と思っています。アートも未完成です。だからこそいいのです。アートに挑戦することが、私の人生の仕事だと思っています。いつまでもこのブーツのように履きつぶしたブーツのごとく味がある人でありますように…文:三原俊弘

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