働く広場2020年10月号
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働く広場 2020.10すため、福祉事業所も農業参入のための施策に取り組む。JAや農家、自治会、行政機関などでつくる支援協議会が、農地や販路の確保、農産物の選定に関する手法などを助言する。さらに、農業用機械の購入費などに上限200万円を助成し、農家の人を派遣する技術指導も行う。 腕や足に切断障害のある選手がプレーする「アンプティサッカー」の国内初となる専用施設「ACミランアカデミーパーク」が、佐倉市神ごうど門にオープンした。イタリアの名門サッカークラブ「ACミラン」の日本サッカー協会登録チーム「AC Milan Sakura」などを運営する「一般社団法人ゾナカルチョ」が、スポーツを通じた共生社会を目ざして整備した。 アンプティサッカーは7人制で、フィールドプレーヤーは下肢切断者が、ゴールキーパーは上肢切断者が担当する。フィールドプレーヤーはクラッチという杖を使ってプレーする。1998年からワールドカップが開かれ、日本代表も出場したことがある。 江東区の住民らでつくる市民団体などは11月、障害者が手がけたアート作品を街中に展示する芸術祭「アートパラ深川おしゃべりな芸術祭」を深川で開催する。富岡八幡宮の参道や商店街などに計約300作品を置いて、訪れた人が作品に触れられるようにするほか、公募展も開く。アドバイザーとしてファッションデザイナーの 栃木県は、コロナ禍かで外出しにくい状況にある障害者や高齢者を対象に、貸切タクシーを利用する場合に利用額の半額を助成する「貸切タクシー活用おでかけリフレッシュ促進事業」を8月から開始した。県内での旅行や買い物などに利用してもらう。1回1万円以上の利用が対象となり、助成額の上限は3万円。 期間は2021年2月末までの予定だが、予算額に達し次第終了する。対象者は県内在住で、障害者手帳を持つ人や満65歳以上の高齢者。タクシー1台に対象者が1人以上含まれていることが条件で、通院・通学には利用できない。上あげ尾お市と障害福祉サービス事業所「第2ぷちとまと」、日本薬科大学の3者がこのほど、産学官連携により「薬膳ジンジャーパウンドケーキ」を共同開発した。 市から業務委託されている地元企業OBの会「上尾・アブセック」が、就労継続支援B型事業所である「第2ぷちとまと」に新商品開発を提案。事業所併設のカフェの顧客にアンケート調査したところ、顧客の多くが女性で冷え性や整腸の悩みを抱えていることがわかり、市と相互連携を結んでいる日本薬科大学との連携が実現した。 「薬膳ジンジャーパウンドケーキ」は同大学薬学科の講師がレシピを監修。2種類のスパイスを配合し、クコの実をアクセントに入れ、薬膳の効能を活かした。「ぷちとまとアートカフェ」のほか、JR上尾駅東口の「あげお お土産・観光センター」、市役所1階の「ふれあいの店」で販売。価格は1カット230円(税込)、1本650円(同)。問合せは市障害福祉課へ。電話:048ー775ー5315 JR金沢駅西口に8月に全面開業した複合施設「クロスゲート金沢」の飲食店で、障害のある人たちの芸術作品が印刷されたコースターが使われ始めた。金沢市などが本年度から取り組む「アウトサイダー・アート・プロジェクト」の一環。コースターを飲食店に買ってもらい、その売上げから権利使用料が作家に入る仕組み。 知的障害や精神障害のある人の創作活動を支援する「金沢アート工房」と、市内のアニメスタジオ「トンコハウス・ジャパン」と市が連携。製作するコースターは計10種類で各5千枚。クロスゲート金沢2階のフードホールにある4店舗で、ドリンク提供の際に使われ、コースターは無料で持ち帰ることができる。 兵庫県は今年度から、農業を障害者雇用の場として活かす「農福連携」を進めるため、インターンシップを受け入れる農家への助成制度を設け、福祉事業所の農業参入をうながし助言する体制づくりを進める。 インターンでは、県内の農地30カ所で約1週間の就労体験を実施。福祉事業所指導員が、障害者に仕事を依頼するときの注意点などを農家に説明し、受け入れた農家には3万円を上限に助成。また、障害者が農業に触れる機会を増や障害者アートを飾る街中芸術祭東京生活情報薬膳パウンドケーキを産学官で開発埼玉障害者のサッカー国内初の専用施設千葉コースターに障害者アート石川障害者の農業参入を促進県がインターン助成兵庫地方の動き県がタクシー利用の半額を助成栃木30

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