働く広場2021年2月号
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働く広場 2021.2の基礎的な技術を施すネイルチップアート(70分)で競う。招へい選手の山やま下した加か代よさん(北海道)は、前回の全国大会で金賞を受賞。周囲の反響も大きく、大手航空会社の特例子会社関係者からも声をかけられ「採用試験を受けたところです」と明かしてくれた。山下さんは大会後、無事に採用が決まり、キャビンアテンダントら社員向けのネイル施術を任されることになるそうだ。 14年ぶりの実施となる「写真撮影」(6人参加)は、基本的な撮影技術やプリント仕上がりの総合的な構成力などを競う。今回の課題は、愛知県国際展示場をパンフレットやホームページで紹介することを想定した魅力的な写真作品。デザイン系の会社に勤める重しげ水みず美み雪ゆきさん(鹿児島県)は、写真加工を含めたグラフィックデザインを担当している。競技後に「やっぱり県内だけで見てきたのとは違い、全国から集まった人たちは、いろんな撮影視点を持っていて勉強になりました。自分のカメラで写真をもっと撮って、コンテストにも応募していきたいです」と抱負を語ってくれた。    今年は、閉会式に代わる「成績発表」もWEB配信となったが、展示ホールは、選手や同行者向けに巨大なモニター画面や椅子が用意されていた。 午前10時から始まった成績発表。「喫茶サービス」の発表時に、隣席の女性に小さなVサインを見せていた男性がいた。見事「喫茶サービス」で銀賞を受賞した坂さか田た舜しゅん介すけさん(長野県)と母親だった。養護学校高等部3年生の坂田さんは「1年生のときから連続3回全国大会に出場してきて念願の入賞で、うれしいです」と笑顔がはじけた。今回の競技については「前回の大会後の講評で、『もう少し周りを見られるようになるといいね』とアドバイスしてもらい、今回は仲間を大事にして、どうしたらコミュニケーションがスムーズにいくか考えました。周りの人と話をするうちに慣れてきて、自然と笑顔も出るようになりました」とふり返った。内定をもらっている就職先は接客業ではないが「アビリンピックでの達成感を胸に、自信をもって仕事をしていきたい」と力強く話してくれた。 最後まで会場に残っていたのは、総合支援学校3年生の高たか木ぎ大やまと和さん(山口県)。初めての全国大会で「せっかくなので最後まで全部見ておきたかった」と来場した理由を話してくれた。出場した「ビルクリーニング」は惜しくも入賞を逃したが「細かい点も含めて、もっと努力していこうと思いました。また挑戦します」と決意を新たにしていた。「ビルクリーニング」に出場した高木大和さん(山口県)「写真撮影」重水美雪さん(鹿児島県)「喫茶サービス」銀賞、坂田舜介さん(長野県)WEB成績発表月1115日(日)11

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