働く広場2021年2月号
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働く広場 2021.2討していくことが、今後の課題です。高田 社内での情報共有はもちろんですが、社外の専門家や経験豊富な他企業の方とのコネクションを持つことが、今後の課題です。相談員同士で話せる場も必要です。みなさん、迷いながら日々がんばっていますから。和田 弊社では職場適応援助者(ジョブコーチ)養成研修の見学を受け入れています。私はこのジョブコーチ養成研修を担当し、他企業の方と話すことでよい刺激を得ています。 他方、私自身も他企業を見学させていただき、そこでの取組み姿勢やアイディアを参考にしています。内田 相談員として、基本知識を持つことはもちろん大切ですが、すべてを一人で抱え込むのはむずかしいと思います。何かあったときに、どこに相談すればよいのかを知っておくことも大切でしょう。そして、外部の方とのつながりも、必要なのではないかと感じました。 さて、いろいろうかがいましたが、今日の座談会はいかがでしたか。高田 他企業の相談員同士で話すことがあまりないので、とてもありがたい機会でした。自分自身の疑問を話すことができ、情報交換できる場は大切だと思いました。和田 情報交換の場がなかなかないので、貴重でした。また、相談員の重要性を再認識できました。塩原 社外の人とお話しすること自体が稀です。相談員を会社として、どう機能させていくかを悩んでいたので、今日うかがった内容を今後の取組みの参考にさせていただきます。内田 みなさんのお話から、相談員の重要性が本当によくわかりました。これから相談員として活動される方には、大きなヒントになったのではないかと思います。むずかしく考えず、障害のある社員が安心して働けるように、同じ目線で一緒に仕事をしていくことが第一歩だと思います。 本日は貴重なお話をいただき、ありがとうございました。 私は着任当初、「『障害があってかわいそうだから』ではなく、『ともに働く社員、仲間だから』サポートする気持ちを持ち続けて」という上司からの言葉を、いまも大事にしています。塩原 「障害は個性」という言葉に共感します。相談員には、障害特性や個性についての知識は基本として必要です。そして、人の話をよく聞くこと。さらに、仕事を行う環境など、職場に関する理解も大事だと思います。 加えて、相談員は、障害のある社員が働きやすい環境をつくるのが仕事であり、それが会社にとっても大切な取組みだと思えることが、相談員としての活動には必要だと思います。高田 基本的な知識はもちろん必要ですが、そこに縛られず個人の特性を理解することも重要だと思います。 プライベートで必要な措置があれば、支援者につなぎ、支援者と一緒に対応するようにしています。和田 弊社では相談員全員で夕礼を行い、事例の対応や進捗状況を報告します。私自身が迷っている事例も、みんなの意見を参考に、対応を確認できる機会になっています。 また、こうした情報はケース記録としてデータ保存していて、必ず読むようにしています。例えば、業務中の態度に課題のある社員のケース記録を読むと、過去のいきさつや変遷などがわかり、いまの状況やなぜそのような態度をとるのかなどが理解できます。そうした理解の共有が、就労定着への指針にもなっています。塩原 弊社でも全社員のケース記録を取っていて、いつ、だれが、どのように対応し、どんな反応があったかを追えるようにしています。 また、相談員の情報共有のため、週1回ミーティングを行うことにしました。情報共有するまでに時間的なずれが生じるため、よりよい方法を検当機構ホームページで、相談員の活躍事例や活動を紹介した動画などお役立ち情報を掲載しています。ぜひご参照ください。https://www.jeed.go.jp/disability/employer/employer04/jirei.html社内外のネットワークの大切さ大和ライフプラス株式会社 塩原麻里さんJEED相談員 活躍事例 お役立ち情報検索19

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