働く広場2021年5月号
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働く広場 2021.5を防ぐエクササイズやスキンケアを学んだ。講師は指導にジェスチャーを使えないため「手をグーにして指の方を内側に」などと動作を言葉で細かく伝えた。 「福島民友新聞社」(福島市)や県などは、障害のある人たちの芸術活動を紹介する「とりどりのアート」事業を開始した。障害や多様性の理解促進を図りながら芸術文化の奥行きを広げるのが目的。第1弾としてホームページを開設し、インターネット上で作品を鑑賞できる「VR(仮想現実)美術館」を公開した。猪いなわしろ苗代町まちの国指定重要文化財「天てん鏡きょう閣かく」を美術館に見立て、ネット上で館内を巡りながら作品を鑑賞することができる。県内外の作家の作品を紹介し、作品を見た人の感想を動画で紹介する「こころが動く」も掲載。https://toridoriart.sakura.ne.jp/ 千葉県銚子市の銚子電気鉄道の犬いぬ吠ぼう駅で、休業していた「たい焼き売店」が、障害者就労支援事業所の協力を得て再開した。障害のある人がたい焼きづくりから販売までたずさわることを目ざす。 たい焼き売店は1976(昭和51)年に観音駅で開業した。その後犬吠駅に移ったが、焼き手不在で昨年から休業していた。そこで、就労継続支援B型事業所などを手がける「株式会社 林野庁が、「林福連携」による地域材製品開発に関する事業を支援することにした。事業内容は、社会福祉法人などの福祉関係者、木工技術者などの林業・木材産業者、デザイナー、地域関係者などが連携し、優れたデザインやストーリーをもつ付加価値の高い地域材を開発し、地域材の魅力向上、障害者などの新たな活躍の場の創出を図るとともに、地域振興につなげるモデル的な取組みを支援するというもの。 具体的には「優れた地域材製品等の顕彰制度」、「木材利用の良さや意義を伝える普及啓発」、「職場を含むさまざまな場面での木育活動」となっている。担当は、林野庁林政部木材利用課消費対策班。 文部科学省の文化審議会国語分科会国語課題小委員会は、社会生活で漢字を使う際の目安として国が定める常用漢字表に「碍がい」を追加するかどうか検討していたが、「社会で広く使われておらず、直ちに追加はしない」とする考え方をまとめた。 「障害者」の表記に「害」の字を用いることを問題視する指摘があり、東京五輪・パラリンピック開催を前に、国の法令などで「障碍者」と表記できるよう国会が検討を求めていた。同委員会は、常用漢字表の改定は社会での使用実態を反映させるもので、「検討過程にある課題を周知したり、問題提起したりする目的で選定するものではない」と指摘。引き続き世論調査などで動向を注視するとした。 福岡県は2021(令和3)年度から、障害者が制作した絵画を企業や行政機関に有料で貸し出し、レンタル料の一部を制作者に報酬として還元する事業を始める。障害者にとっては芸術活動への参加や自立支援、貸出先の企業などは社会貢献活動につながり、県は双方に積極的な活用を呼びかけていく。事業は障害者アートの商品化に取り組むNPOなどに委託。障害者が描いた絵画の展示用レプリカを1枚につき1カ月3千円で貸し出し、料金の30%は制作者の報酬になる。貸出先は企業や自治体の公共施設、学校などを想定している。4月から委託先公募などの準備を進め、9月にもレンタルを始める方針。2022年3月末までに50件程度の利用を目ざす。 「株式会社資生堂」(港区)は、大阪市内で視覚障害者向けのオンライン美容セミナーを初めて開催した。新型コロナウイルスの影響でソーシャルディスタンスの確保が求められているため試験的に実施。5月以降、本格展開する考え。30〜50代の女性が参加し、60分間で顔のたるみ「VR美術館」で障害者らの作品紹介福島オンラインで視覚障害者向け美容セミナー開催東京就労支援事業所と連携し「たい焼き店」が再開千葉林野庁が木材製品の開発を支援林野庁「碍」は常用漢字表に追加せず文部科学省アート作品を有料レンタルし制作者に還元福岡生活情報働く国の動き地方の動き30

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