働く広場2021年6月号
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細川陽平(特定非営利活動法人地域支援センターポレポレ)絞りの技、 極まれり!素材:布、輪ゴム細川陽平(ほそかわようへい) 29歳、石川県金沢市在住。自閉症がある。 生活介護事業所「ぽれぽれ工房山の家」を週2回利用。事業所では午前に内職作業、午後に草木染めの模様つけ(通称:絞り)作業をしている。 絵画作品で受賞歴が多数あり、陽平さんのアトリエ兼ギャラリーもある。 陽平さんはとにかく几帳面で、ゴミの分別から衣類のボタンやチャックまで“キッチリ”していないと気がすまない。ボタンなどのほつれを見ると、ご自身で針と糸を持って直すこともあります。 絞り染めの「絞り作業」でもその“キッチリ”は発揮され、隙間が見あたらないくらいに輪ゴムを巻きつけます。これだけ詰めて絞る技術はまさに職人技! 絞り染めは、絞る位置や巻きつけるひもの強弱などにより多種多様な模様ができあがるのが特徴です。これだけ“キッチリ”詰めて絞ると、ほとんど染まるところがなくなってしまいますが、この“キッチリ”が陽平さんらしさなのです。(文:特定非営利活動法人地域支援センターポレポレ 菊 義典)

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