働く広場2021年7月号
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働く広場 2021.7 障害者施策全般にわたり解決すべき課題について、現状と課題を科学的に検証・分析し、その結果を政策に反映させていくため、調査・研究等への補助を行う。○障害児・障害者の自立及び社会参加の支援等 障害者文化芸術活動推進法を踏まえ、芸術文化活動(美術、演劇、音楽等)を通した障害者の社会参加を一層推進するため、地域における障害者の芸術文化活動への支援のための都道府県センターの設置促進や障害者芸術・文化祭を開催する。障害者自立支援機器の実用的な製品化を促進するため、企業のシーズと障害者のニーズとのマッチング強化や機器の開発企業に対する支援を実施する。 令和2年7月に策定された読書バリアフリー基本計画を踏まえ、視覚障害者等が読書に親しめる環境を整備するため、インターネットを活用した点訳・音声図書の提供等を推進する。 また、令和2年6月に公布された電話リレーサービス法を踏まえ、公共インフラとして着実な実施を図るため、手話通訳者等の養成の推進や、新しい手話表現の普及などの取組を促進する。2 地域移行・地域定着支援などの精神障害者施策、依存症の推進   222億円(223億円)(※地域生活支援事業計上分を除く) 精神障害者が地域の一員として安心して自分らしく暮らせるよう、住まいの確保支援を含めた精神障害にも対応した地域包括ケアシステムの構築を目指す。このため、障害保健福祉圏域ごとの保健・医療・福祉関係者による協議の場を通じて、精神科病院、その他医療機関、地域援助事業者、市町村などとの重層的な連携による支援体制を構築し、地域の課題を共有した上で、地域包括ケアシステムの構築に資する取組を行う。 また、精神疾患の予防や早期介入を図る観点から、メンタルヘルス・ファーストエイドの考え方に基づいた「心のサポーター養成事業」を実施し、メンタルヘルスやうつ病、摂食障害などの精神疾患に対する理解の促進及び地域や職場での支援を受けられる体制確保を推進する。 地域で生活する精神障害者の病状の急変時において、早期に対応が可能な医療体制及び精神科救急情報センターの相談体制を確保するため、引き続き地域の実情に応じた精神科救急医療体制を整備する。 また、依存症患者が救急医療を受けた後に適切な専門医療や支援等を継続して受けられるよう、依存症専門医療機関等と精神科救急医療施設等との連携体制を構築する。 心神喪失者等医療観察法に基づく医療を円滑に行うため、引き続き指定入院医療機関を整備し、地域偏在の解消を進める。 また、指定医療機関の医療従事者等を対象とした研修や指定医療機関相互の技術交流等により、更なる医療の質の向上を図る。①依存症対策の推進              9・4億円(9・3億円) アルコール、薬物、ギャンブル等依存症をはじめとする依存症患者やその家族等が適切な治療や必要な支援を受けられるよう、全国拠点機関において、依存症対策に携わる人材の養成や情報発信等に取り組む。 都道府県等において、依存症の治療・相談支援等を担う人材育成、依存症相談拠点、依存症専門医療機関及び依存症治療拠点機関の選定・設置を行うことにより、依存症相談支援・治療体制、各地域における包括的な連携協力体制の整備等を推進する。また、依存症患者が救急医療を受けた後に適切な専門医療や支援等を継続して受けられるよう、依存症専門医療機関等と精神科救急医療施設等との連携体制を構築する。 さらに、相談支援や普及啓発等に全国規模で取り組む民間団体の支援や依存症の実態を把握するための調査を実施するとともに、広く国民一般を対象に依存症の正しい理解を広めるための普及啓発を実施する。②アルコール健康障害対策の推進        19百万円(17百万円) アルコール健康障害対策基本法及びアルコール健康障害対策推進基本計画に基づき、飲酒に伴うリスクに関する知識の普及及びアルコール健康障害に関する予防及び相談から治療、回復支援に至る切れ目のない支援体制の整備を推進する。 てんかんの治療を専門的に行っている医療機関を「てんかん診療拠点機関」として指定し、関係機関との連携・調整等の実施及び各診療拠点機関で集積された知見の評価・検討を行うため「てんかん診療全国拠点機関」を設け、てんかんの診療連携体制を整備する。 摂食障害の治療を専門的に行っている医療機関を「摂食障害治療支援センター」として指定し、関係機関との連携・調整等の実施及び各支援センターで集積された知見の評価・検討を行うため「摂食障害全国基幹センター」を設け、摂食障害の診療連携体制を整備する。 うつ病などの精神疾患を有する方への早期の専門的対応を充実するため、かかりつけ医や精神保健福祉関係者への研修を実施するほか、うつ病などの治療で有効な認知行動療法の研修を実施し、治療の質の向上を図る。2精神科救急医療体制の整備           17億円(17億円) 5てんかんの地域診療連携体制の整備 18百万円(15百万円)4アルコール健康障害対策・薬物依存症対策・ギャンブル等依存症対策等の推進6摂食障害治療体制の整備 19百万円(12百万円)2障害者自立支援機器の開発の促進     1・2億円(1・2億円)1精神障害にも対応した地域包括ケアシステムの構築【一部新規】7・2億円(6・4億円)3心神喪失等の状態で重大な他害行為を行った者に関する医療提供体制の整備の推進 187億円(190億円)7こころの健康づくり対策等の推進76百万円(70百万円)及び地域生活支援事業等の内数1芸術文化活動の支援の推進【一部新規】 4・6億円(4・1億円)3視覚障害者・聴覚障害者等への情報・意思疎通支援の推進【一部新規】4・2億円(3・7億円)11障害者施策に関する調査・研究の推進 4億円(4億円)27

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