働く広場2021年8月号
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編集委員のひとことミニコラム第4回障害者スポーツとパラ五輪についてホンダ太陽株式会社社友樋口克己※今号の「編集委員が行く」(20〜25ページ)も樋口委員が執筆しています。 ご一読ください。働く広場 2021.8 新型コロナウイルス感染拡大の影響で延期となっていた東京パラ五輪が、8月に開催予定となっている。 以前から思っていることだが、五輪と比べてパラ五輪は、いまひとつメジャーとはいい切れない。テレビの放送時間なども明らかに差がある。なぜか。その一つに「わかりにくさ」があると思う。 五輪はわかりやすい。各国で一番の選手を集めて「よーいドン」で競う。勝った人が「世界一」だ。見ている人もわかりやすい。 一方、パラ五輪はどうか。障害にはさまざまな「区分け」がある。これは仕方のないことだが、見ている人からは「後ろの方だったのに優勝?」などの声をよく聞く。 これは、脊椎損傷の人と頸椎損傷の人では身体的な機能がまったく違うためだ。自転車と車が競争するようなものである。 しかし一般の人には、これがよく知られていないため、このことが、パラ五輪がメジャーになれない一因ではないかと私は思う。 日本で初めて障害者スポーツを取り入れ、日本初の車いすマラソン大会を開いた中なか村むら裕ゆたか先生は「これはスポーツだ」と宣言した。 第1回大会で、トップのランナー2人が手をつないでゴールした。そのとき、中村先生は「どちらが先だ?」といって、ゴール写真を参考に優勝者を決めた。正に「スポーツ」である。 パラ五輪は、障害の程度に関係なく「その国の障害のある人のなかで、一番強い人を世界で競わせる」。五輪と同じである。見ている人もわかりやすい。どうだろうか。出場機会が失われる重度の人たちには世界選手権やアジア大会などでの出場のチャンスがある。 「『スポーツ』を取り去る」のではなく、「さまざまな機会を与える」ことが大切だと思う。就労支援機器のページ検索障害のある社員の就労環境を支援する機器やソフトをご紹介します!就労支援機器紹介シリーズ第4回ケージーエス株式会社(TEL:0493-72-7311)までケージーエス株式会社の『ブレイルメモスマート Air32』製品のお問合せ製品説明・ブレイルメモスマート Air32は、PCと接続することで画面上に出ている文字データを点字で表示する点字ディスプレイです(PC-Talkerシリーズ等のスクリーンリーダーに対応しています)・単体でも点字データ、テキストデータの読み書きに使用でき、電話メモや出張先でのレポート作成に使用できます・15時間連続使用可能で、バッテリーを気にせず使用できます ※製品の詳細については、ホームページでご確認ください https://www.kgs-jpn.co.jp/32マスの広い点字表示と小型軽量化を両立させた新型点字ディスプレイ!!視覚障害者向けブレイルメモスマートAir32418,000 円(税込)当機構では障害者を雇用している・雇用しようとしている企業に『ブレイルメモシリーズ』を無料で貸し出しております!詳細は、独立行政法人高齢・障害・求職者雇用支援機構 中央障害者雇用情報センター(TEL:03-5638-2792)まで、またはホームページをご確認ください(https://www.kiki.jeed.go.jp)。31

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