働く広場2021年9月号
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働く広場 2021.9ねいに、お客さま優先、そして明るく笑顔で」を心がけ、いまでは接客の仕事にやりがいを持つようにもなったと語る。「先輩メンバーから聞いたのですが、お客さまが『あの子は元気があっていいね』とほめてくれていたそうです。とてもうれしく、もっとがんばりたいと思います」「データ入力・スキャングループ」のフロアでは、パソコンを前に黙々と業務に取り組む様子が見られた。ウイズユーでは最近、グループ会社からの受託だけでなく、その取引先からも事務サポートやデータ化の業務が依頼されるようになり、新たな利益につながっているそうだ。東野村さんは「これまで10社から書類のスキャンなどの仕事を受け、なかには取引先のオフィスに指導員・メンバーが出張するケースもあります。今後も増えていくのではないかと思います」と期待する。フロアで作業中だった2018年入社の金かね子こ龍りゅう揮きさん(22歳)は、今年12月に東京都で開催予定の全国アビリンピックに出場予定である。職業能力開発校在籍時にワード・プロセッサ種目で全国大会出場を決めており、今回の種目はパソコンデータ入力だ。日ごろから業務でスキル向上を図っているという金子さんは「最低限、入賞したいです」と抱負を語ってくれた。 ウイズユーでは今夏、各業務グループのメンバーから「まとめ役」を選任する「チーフ任用制度」を始めた。選考方法は、グループから推薦されたメンバーが、指導員のグループリーダー会で5分間のプレゼンテーションを行うというもの。今回は4人が候補者となった。任期は1年で、これによる昇給はないが、「チーフになること自体が、仕事上の目標ややりがいにつながると同時に、メンバーたちが組織として自走できるようにする足がかりにもなります」と、東野村さんは説明する。この制度は、メンバーのさらなる成長を目ざして同社が2020年に発表した人事制度改定の柱の一つでもある。メンバーに向けて、あらためてコニカミノルタウイズユーの「会社としてのなりたい姿」も示した。・社員全員が持っている個性を活かし、ともに学び合い、成長できる会社・担当業務のプロとして成長し、事業に貢献することで、やりがいと喜びを感じる会社コニカミノルタウイズユーの今後について、東野村さんが語ってくれた。「私たちは、障害者雇用のための特例子会社ではなく、グループの事業自体に貢献していける子会社として成長していきたいと強く思っています。社名のウイズユー(WITH YOU)には、会社にかかわるすべての人が“ともに”成長していこうという決意も込められています。これからもメンバーや指導員が一緒に働きながら、付加価値を提供し合い、新たな事業にも挑戦していくつもりです」アビリンピック出場者もチーフ任用制度八王子サービスグループで働く河野美空さん今年の全国アビリンピックに出場予定の金子龍揮さんハンディーターミナルを使用した商品の発注作業書類や図面などの電子化を行うデータ入力・スキャングループ9

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