働く広場2021年9月号
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働く広場 2021.9 総務省は、「聴覚障害者等による電話の利用の円滑化に関する法律」に基づく公共サービス、「電話リレーサービス」の提供を、2021(令和3)年7月1日から開始した。 このサービスは、手話や文字チャットを使い、通訳オペレーターを介して電話を利用できるというもの。「緊急通報への対応」、「24時間・365日の対応」、「通話の相手方との双方向の発信」が可能となるほか、店への予約、家族・友人との連絡など、お互いのやりとりができる。 サービスの利用登録や利用方法、サービス内容などの問合せは、サービス提供機関の「一般財団法人日本財団電話リレーサービス」まで。電話:03ー6275ー0912(9時半〜18時)info@nftrs.or.jp 三重県は、障害者のテレワークに初めて取り組む企業向けに「中小企業のための障がい者のテレワーク導入ガイド」を作成した。 分身ロボットやRPA(ロボティック・プロセス・オートメーション)をはじめ、さまざまなテレワークを活用した障害者の就労訓練を通して、障害者雇用の新しい働き方のモデルを構築した。また今年度は、障害者のテレワーク就労を検討している県内企業に対し、テレワーク導入支援アドバイザーを派遣する事業を予定している。せて購入するなど手間がかかっていた。関西圏ではすでに、約60の鉄道・バスで使える障害者割引対応のICカードが導入されている。 古い町並みが残る観光地として知られる岐阜市川原町地区に、障害者が働く1棟貸しの宿泊施設「帰き蝶ちょう」がオープンした。明治時代の蔵つき古民家を改装した2階建ての宿で、週末に1組のみ、最大7人まで宿泊できる。 運営する「一般社団法人サステイナブル・サポート」の就労継続支援B型事業所「aアリーlley」に通う発達障害や精神障害のある利用者が、ベッドメイキングや清掃、予約対応などにあたる。平日はアリーの作業所として使われる。 1泊3万3千円(2人)〜4万2千円(7人)。問合せはアリーまで。電話:058ー201ー5990 社会の第一線で就労経験のある視覚障害者らで組織する「視覚障害者就労相談人材バンク」の有志が、視覚障害者31人の手記をまとめた本『あまねく届け! 光〜見えない・見えにくいあなたに贈る31のメッセージ〜」(読書日和刊)を出版した。 同バンクは活動スローガンである「私たちの就労経験を伝える」場として2020年にホームページを開設し、就労事例を公開しているが、 問合せは、三重県雇用経済部雇用対策課障がい者雇用班まで。電話:059ー224ー2510koyou@pref.mie.lg.jp 奈良県教育委員会は来年度、「奈良県立山やま辺べ高等学校」(奈良市)に、知的障害のある生徒が農業などを学ぶ「自立支援農業科」を設置する。 県内ではこれまで山辺高等学校など3校に「奈良県立高等養護学校」(磯城郡田原本町)の分教室を設けている。高等養護学校2年生から分教室を選ぶことができ、山辺高等学校でも生物科学科で野菜栽培などに取り組んできた。 自立支援農業科では、高等学校の教育課程として、特に、農業に関する探究的な学習に取り組むとともに、個々の障害の状態に応じて、個別の教育支援計画や個別の指導計画に基づいた指導や支援を行う。定員は20人を予定し、特色選抜入試で選考する。 JR東日本や首都圏の私鉄など69事業者でつくる「関東ICカード相互利用協議会」は、首都圏の電車とバスの障害者割引がICカード「Sスイカuica」と「PパスモASMO」で利用できるサービスを2022年10月以降に開始することを決めた。障害者割引に対応する専用ICカードの発売などが検討されている。 首都圏では現在、電車とバスの障害者割引を受ける際には、駅の窓口などで障害者手帳を見障害者が働く古民家宿岐阜「中小企業のための障がい者のテレワーク導入ガイド」三重ICカードで障害者割引へ生活情報国の動き地方の動き手話が使える「電話リレーサービス」開始総務省県立高校に知的障害者向け「自立支援農業科」奈良本紹介『あまねく届け! 光〜見えない・見えにくいあなたに贈る31のメッセージ〜』働く30

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