「働く広場」2021年10月号
28/36

働く広場 2021.10省 庁ハローワークを通じた「障害者の就職件数」が12年ぶりに減少─令和2年度 障害者の職業紹介状況等─厚生労働省 職業安定局 障害者雇用対策課 (注) 「その他の障害者」とは、身体障害者手帳、療育手帳、精神障害者保健福祉手帳等を保有しない者であって、発達障害、高次脳機能障害、難治性疾患等により、長期にわたり、職業生活に相当の制限を受け、又は職業生活を営むことが著しく困難な者である。ただし令和2年度1月のハローワークシステム刷新の影響により、障害者手帳を所持する方も一部計上されている。〈ポイント〉(第1表) 〇ハローワークにおける障害者の新規求職申込件数は21万1926件で、対前年度比5・1%減となり、平成11年度以来、21年ぶりに減少した。また、就職件数は8万9840件で、対前年度比12・9%減となり、平成20年度以来、12年ぶりに減少した。 〇就職率(就職件数/新規求職申込件数)は42・4%で、対前年度差3・8ポイント減となった。 〇新型コロナウイルス感染症の影響もあり、「製造業」、「宿泊業、飲食サービス業」、「卸売業、小売業」といった障害者が比較的応募しやすい業種の求人数が減少するとともに、求職者の就職活動が抑制されたことが、就職件数の減少につながったと考えられる。また、ハローワークに届け出のあった障害者の解雇者数は、2191人で、前年度(令和元年度は2074人)より増加したものの、月別の推移を見ると、年度後半においては、一定の落ち着きを見せていると考えられる。〈産業別にみたときの特徴〉(第2表)○産業別の就職件数は、「医療、福祉」(3万4417件、38・3%)の割合が大きく、「卸売業、小売業」(1万515件、11・7%)、「製造業」(1万357件、11・5%)、「サービス業」(9213件、10・3%)が続いている。〈職業別にみたときの特徴〉(第3表) ○職業別では、「運搬・清掃・包装等の職業」(3万208件、33・6%)の割合が大きく、「事務的職業」(1万9703件、21・9%)、「サービスの職業」(1万1276件、12・6%)、「生産工程の職業」(9824件、10・9%)が続いている。 厚生労働省は6月25日、令和2年度の障害者の職業紹介状況をまとめました。 ハローワークを通じた障害者の就職件数は、令和元年度の10万3163件から、8万9840件(対前年度比12・9%減)と12年ぶりに減少しました。第1表 ハローワークにおける障害者の職業紹介状況(令和2年度)①新規求職申込件数②有効求職者数③就職件数④就職率(③/①)前年度比前年度比前年度比前年度差合計211,926 (件) △ 5.1 (%) 331,266 (人) 10.2 (%) 89,840(件) △12.9(%) 42.4(%) △ 3.8 (ポイント)身体障害者57,691 △ 7.0 107,191 8.6 20,025 △21.4 34.7 △ 6.4 知的障害者34,300 △ 6.9 52,264 4.1 19,801 △ 9.6 57.7 △ 1.7 精神障害者95,385 △11.3 144,611 8.8 40,624 △18.1 42.6 △ 3.6 その他の障害者 (注)24,550 45.6 27,200 45.6 9,390 52.2 38.2 1.6 ※本誌では通常西暦で表記していますが、この記事では元号で表記しています26

元のページ  ../index.html#28

このブックを見る