「働く広場」2021年10月号
33/36

編集委員のひとことミニコラム第6回だれもが働きやすい社会を目ざして有限会社まるみ取締役社長三鴨岐子※今号の「編集委員が行く」(20〜25ページ)は三鴨委員が執筆しています。 ご一読ください。働く広場 2021.10 今回は、規格外のミカンやゴーヤーなどを業者が薄くカットして、別の障害者施設で乾燥させて樹脂加工したものを、キーホルダーなどにした。https://sakuraplus.stores.jp/ 福島県立医科大学特任准教授で精神保健福祉士の八や木ぎ亜あ紀き子こさんらが、『9つの事例でわかる精神障害・発達障害のある人が活躍する職場のつくりかた』(中央法規出版刊)を出版した。 障害のある人もない人も、それぞれの強みを活かしながらともに働き成長を続ける企業の成功の秘訣を、当事者や企業の担当者、就労支援者の9つのインタビューからひも解いていく。成功に導くキーワードの解説に加えて、合理的配慮をふまえた支援者の視点、合理的配慮の提供に関する解説、これからの障害者雇用について欠かせない情報を多面的にまとめた。A5判、170ページ、2420円(税込)。本紹介『9つの事例でわかる精神障害・発達障害のある人が活躍する職場のつくりかた』 「平成27年度精神保健福祉士就労状況調査結果」(公益財団法人社会福祉振興・試験センター)によれば、精神保健福祉士の資格を活かして就労している先は次の通りです。 医療関係(32・4%)、障害者福祉関係(30・8%)、行政関係(11・3%)、高齢者福祉関係(9・5%)、教育関係(3・5%)、社会福祉協議会(2・5%)、児童福祉関係(2・4%)、生活保護関係(1・4%)、障害者職業センター(0・9%)、司法関係(0・7%)、その他(2・9%)、無回答(1・5%)。 6年前のこの調査のなかに企業は入っていませんでしたが、最近は「企業のなかにも、精神保健福祉士がいてほしい」という声を、ちらほら聞くことがありました。 ここ数年、精神・発達障害のある方々が、多くの企業で働き始めたことの証かもしれません。 今回の座談会で、精神保健福祉士の略称がPSW(Psychiatric Social Worker)ではなく、MHSW(Mental Health Social Worker)に変更になっていたことを初めて知りました。限定された医療や福祉のなかだけではなく、一般に働く人を対象とした専門職になってきたことの証です。精神的な働きづらさは、障害認定された方々のみが感じるものではなく、一般に働く私たちの多くも感じています。コロナ禍など、社会情勢が不穏なときは、ストレスを感じる人はさらに多いはずです。そんななか、精神・発達障害のある方が安心して働ける職場は、だれもが働きやすい職場になっていきます。 ご参加いただいたみなさまは、企業内でのMHSWの立ち位置を確立していくトップランナーです。障害のある、なしに関係なく、だれもが働きやすい職場環境をつくりあげるため、今後も多くの専門職の方々に力を発揮していただきたいと感じる座談会でした。青森北海道大分石川滋賀山口山梨神奈川千葉2021年度地方アビリンピック開催予定北海道、青森県、千葉県、神奈川県、石川県、山梨県、滋賀県、山口県、大分県*部門ごとに開催地・日時が分かれて いる県もあります*  は開催終了10月~11月地方アビリンピック検索※全国アビリンピックが 12月17日(金)~12月20日(月)に、 東京都で開催されます。※新型コロナウイルス感染症の影響により、変更する場合があります。31

元のページ  ../index.html#33

このブックを見る