働く広場2021年11月号
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して相手に渡すメッセージカードとして活用されている。「いいね!カード」の裏面に記載されている「使い方」を見ると、「『3つの言葉』にして伝えること、それが“ひとりひとりが誇りを持ち、お客さまから認められる『理想の会社』”への第一歩。」と書かれていた。 また、相手に直接渡すことができない人のために「いいね!カード」専用のポストが設けられ、その管理も委員会が担当している。月平均で約100枚が投函されているとのこと。私は、原田さんの言葉を選びながらていねいにまとめられた説明を聴きながら、SNSなどによるデジタル情報交換が中心の昨今、手書きカードによる心の交流の大切さをあらためて実感させられた。● 職場活性化委員会 この委員会は、4つの委員会のなかで最初にできた「社内誌編集委員会」が前身である。活動は、月1回14人のメンバーが集まり、①社内誌を年3回発行、②新年会などイベントの企画と運営、③職場体験会の実施を担当している。①社内誌は、代表取締役の巻頭言、4つの委員会報告、職員紹介などで構成され、年3回発行している。②新年会、夏のイベントは、現在コロナ禍で開催できないため、その代替え企画として、職員だれもが参加できる「絵」や「写真」のコンテスト開催(職員の投た歴史そのものともいえる。 会社設立の翌年2002年の、社内誌を作成する社内誌編集委員会(現在の「職場活性化委員会」)の立ち上げに始まり、障がいのある職員が100人を超えた2013年にマナーアップ委員会(現在の「職場環境向上委員会」)、2017年に「職場コミュニケーション向上委員会」、さらに、2018年には「従業員代表者委員会」が設立され、現在に至っている。● 従業員代表者委員会 まずは、「従業員代表者委員会」委員長の岩いわ橋はし利り依えさんにお話をうかがった。委員会の活動について手話通訳の方も同席して、ていねいな説明を受けた。 同委員会は7人のメンバーで構成され、職員の「声」を会社に届け、職場環境の改善や職員の働きがいの向上につなげることを目的に、月1回委員会を開催しているという。 職員の「声」は、アンケートや意見箱によって集約され、会社への提案やスローガンなどに活用している。職員の「声」はどのようなものがあるのかたずねると、内容としては設備面の要望が多く、これまでに、①社内放送のデジタル化(音声→文字)、②冠婚葬祭などの休暇制度の新設、③車いすの社員が休憩などに使用できるベッドの設置などを実現しているそうだ。 また、職員の「声」のなかには企業内だけでなく、社会に目を向けた「声」もあり、家庭で余っている食品を持ち寄り、それを必要とする福祉団体などに寄付する「フードドライブ」運動にも参加しているという。● 職場環境向上委員会 この委員会は、13人のメンバーが月1回の全体会のほか、「打ち合わせ会」を随時開き、会社内のすべての人が気持ちよく職務に専念できるように、職場環境の維持と向上を目的としている。 委員長の原はら田だ康やす彦ひこさんは、「この委員会活動は、職場環境のなかで職員一人ひとりに焦点をあて、ストレスフリーやマナーなど内面的な支援を展開しています」と話す。 具体的な取組みとして、職員用のマナーブック「みんなで守ろうハーモニーマナー」や、「ビジネスカジュアルのパンフレット」の作成、食事マナーや置き傘禁止などのポスターの作成・掲示をするなど、職員としてのマナー向上に努めているという。 また、スミセイハーモニーでは、職員間のコミュニケーションツールとして、手書きによる「いいね!カード」が活用されている。名刺サイズの「いいね!カード」は、職場内の仲間に対して、①ありがとう、②すばらしい、③おつかれさま、を感じたら、その気持ちをカードに記入働く広場 2021.11従業員代表者委員会の(左から)山やま本もと孝たかしさん、岩橋利依さん職場環境向上委員会の(左から)原田康彦さん、平ひら田た真ま央おさん、松まつ島しま勲いさおさん職場環境向上委員会が作成した服装についてのパンフレット22

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