働く広場2021年11月号
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働く広場 2021.11磐いわ田た市は、障害者の就労促進と農業の働き手確保を目ざした「農福連携」の仕組み構築を本格的に始める。産官学13団体で設立した「未来の農業連携懇話会」のネットワークを活かし、農業現場と障害者双方のニーズを収集しながら具体的な就労に結びつける。 まず、農業に特化した就労支援施設を運営する「GグランドrandFファームarm株式会社」(磐田市)、「静岡県立農林環境専門職大学」(同市)、市の懇話会メンバーの3者が協力してモデル的に取り組む。Grand Farmは就労継続支援事業所「すずなりカレッジ磐田校」(同市)を開設。利用者5人が親会社の大規模生産ハウス内で、水耕栽培向けの苗の定植や袋詰め、洗い場の作業などに従事する。農林環境専門職大学は、利用者の健康や体力、心の状況把握に使うケアシートをもとに、農作業が働き手の心身に与える効果に関する研究で協力する。 「凸版印刷株式会社」(文京区)と、その特例子会社「東京都プリプレス・トッパン株式会社」(以下、「TPT」)(板橋区)は、車いすユーザーのためのバリアフリー情報サイト「らくゆく」をオープンした。前準備を専門に行うサービスの提供を始めた。受注したAIやデータ分析の案件については同社の特例子会社「CTCひなり株式会社」(同区)が、表記揺れや誤記などを整える作業を行う。 新サービスは、CTCひなりの障害者社員とサポート社員がチームを組み作業を進める。具体的には、表記の調整や全角・半角ルール適用、重複用語や異常値の削除などを行う。これまで約1年間にわたる試行期間で品質を確認し、本格的なサービス開始となった。 プログラミング業務はテレワークとの親和性も高いため、出社困難な人材の在宅就労にも期待できる。 障害福祉サービスを提供する「株式会社アスリードプラス」(鳥羽市)が、障害者が就労訓練をする作業場と、市内の事業所でつくられた商品を販売するアンテナショップで、カフェを併設した「IイッポPPOWワークプレイスORKPLACEAアンテナショップNTENNASHOP&アンドIイッポPPOcカフェafé」(同市)を開店。障害者が働く姿を実際に見てもらいながら販路拡大も目ざす。 アンテナショップ内では、同社が運営する障害福祉サービス事業所「五いっぽ」の利用者が、靴下の切れ端を編んでマットをつくる作業などを進める。ほかのスペースでは、市内の五つの事業所でつくられた鍋敷きや、さをり織りのストールなどの商品が並ぶ。営業時間10時〜17時、定休日は原則、日祝日。電話:0599ー20ー0253https://athleadplus.com/works/shop-cafe/ 「らくゆく」は、TPTの車いすユーザー社員らが中心となり現地調査をした情報を掲載。バリアフリーマップ(浅草・秋葉原から順にエリア拡大予定)に、主要観光地までのルート上の段差・傾斜情報や、多目的トイレの内部写真などを掲載するほか、車いすのパンク修理可能な店や病院・避難場所情報の提示、車いすで利用できるタクシーを呼ぶ機能なども備えた。さらに車いすユーザー目線の観光・イベントや店舗情報、オンラインツアーコンテンツも提供していく。https://rakuyuku.com/ 障害者のグループホームの運営や就労支援に取り組む「社会福祉法人ロングラン」(柏崎市)が、障害者の作品を販売するアンテナショップ「AアートRTBベースASEFフラッグLAG」(同市)をオープンした。 店内には、利用者が描いた絵を飾る「ギャラリースペース」と、コーヒーやクレープなどの軽食を楽しめる「カフェスペース」を設け、絵入りのトートバッグやアクセサリーなどの雑貨も並ぶ。昼前には総菜や弁当も販売し、年3回ほど企画展などを行う予定。営業時間は平日10時〜16時。問合せはロングランまで。電話:0257ー21ー5090 「伊藤忠テクノソリューションズ株式会社」(港区)は、データの成形や統合など、データ分析の事特例子会社がデータ分析サービス東京作業所兼ショップで働く姿を三重「農福連携」の仕組みを構築静岡車いすユーザー目線の情報サイト東京生活情報地方の動き作品販売のアンテナショップが開店新潟働く30

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