働く広場2021年12月号
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防センターでは大人食堂、都内の特別支援学校では就労支援講座を開いています。ほかにも、大学生対象の福祉講座、小学生対象の学習支援、子どもの緊急電話相談、農場での農業体験、イベント会場での演奏会など、多彩な活動が毎月のように行われています。松爲 立上げの契機は養護学校卒業生の進路相談だったのですが、進路先確保の流れが就労継続支援A型・B型へと発展し、併行して、地域ニーズに応じていろいろな催しを定期的に開催して今日に至ったということですね。 最後にお話しいただくのは、センター事業団北海道事業本部副本部長で、札幌地域福祉事業所「篠しの路ろまちづくりテラス和わ氣き藍あい々あい」の石いし本もと依より子こさんです。石本 2010年に札幌市の「篠路コミュニティセンター」の指定管理をセンター事業団で請け負ったのが始まりでした。その活動を通してつちかってきた地域団体や住民とのつながりを活かして、公的機関ではできないさまざまな活動を取り込んだコミュニティセンターの設立を目ざして、2017年にコミュニティカフェとしてオープンしました。設立に至るまでは少なからず苦労があり、地域の人たちに私たちの思いを理解していただくために、懇談会をくり返してきまし 次にお話ししていただくのは、東京都の豊島地域福祉事業所「自立支援センターまめの樹」生活支援員主任の佐さ藤とう舞ま優ゆさんです。佐藤 私たちの活動は、2004年に東京都立中野養護学校(現東京都立中野特別支援学校)から進路相談を受けて、生徒・保護者・教員が受講するホームヘルパー2級(現介護職員初任者研修)の資格講座を学校で開講したことが始まりです。卒業後の働く場を確保することを模索しながら、東京都委託の職業訓練講座や居場所づくりに取り組んできました。障害のある人が地域で生活をしていくための相談や息抜きのできる場所として、2007年に開所しました。 現在、事業所は、大塚事務所(事務補助業務、清掃道具の受発注、製造・加工)、東池袋事務所(公園・施設の清掃業務、自主製品制作)、カフェ(喫茶店)、イベントスペース(イベントの準備・片付け、自主製品制作)、川越畑・鶴瀬作業場(野菜・花の栽培、自主製品制作)の5カ所にまで拡大しています。これらの事業のおもなものは、障害福祉サービスである就労継続支援A型・B型事業として展開しています。 また、これと併行して、カフェでは集いの場や子ども食堂、豊島区フレイル予松爲 高齢者デイサービス事業を皮切りに、多機能型事業所の運営を基軸としながらも、介護職員初任者研修、学習支援、学童保育などの事業を展開されてこられたのですね。そのなかで、障害のある人、高齢者、ニートや引きこもり経験のある若者などの働く場を確保するとともに、地域の社会的ニーズに応えるさまざまな事業を展開されてきたのですね。働く広場 2021.12「Cafeまめのき」自立支援センターまめの樹生活支援員主任の佐藤舞優さんまめの樹の事業の一つである清掃作業の様子(写真提供:自立支援センターまめの樹)24

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