働く広場2022年1月号
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働く広場 2022.1です。支援時間は10時15分〜15時30分です。(2)カリキュラム おもなカリキュラムは表1の通りです。(1)職場復帰支援の目標やポイントの明確化 休職者のなかには、復職に向けて何をどう始めたらよいかわからないという方が少なくありません。職場復帰支援においては、復職にあたり何が課題で何にどう取り組むべきかを明確にし、休職者が主体的に復職をめざせるよう支援することが重要です。JDSPでは、構成図に基づき、支援初期から職場復帰支援の目標やポイントを休職者に伝えます。また、事業主の視点をふまえた支援課題を確認し、関係者間で支援目標を共有する手続きを重視します。(2)多角的な分析をうながす四つのテーマ設定 休職に至る要因はさまざまで、複数の要因が重なっていることも少なくありません。健康的で安定した職業生活を維持するためには、生活習慣や健康管理のあり方、ものごとのとらえ方、コミュニケーションやソーシャルサポート活用のあり方、仕事の取組み方や働き方、余暇・リラックスのあり方など、職業生活全般のさまざまな局面において、さまざまな知識やスキルを総合的に活用することが必要です。JDSPでは、カリキュラム構成を四つのテーマに分け、支援初期から四つのテーマにそった振り返りを繰り返し行うことで、多角的な分析をうながすよう工夫しています。(3) ワークシートやグループワークを活用した言語化・視覚化 JDSPでは、休職者が思考を整理したり、(7)復職レポートの作成 JDSP終了にあたって、休職者は取組み成果を復職レポートに取りまとめます。四つのテーマをふまえた多角的な分析ができているか、体験・実践しながら検討した具体的な行動レベルの対処策を示しているか、事業主の意向や見解をふまえているか、客観的か、現実的か、簡潔か、といった視点で振り返りながら休職者がレポートにまとめ上げる作業は、JDSPの集大成といえます。(1)支援期間・時間 標準的な支援期間は12〜14週間(月〜金曜日)自らを客観視したり、新たな視点を発見できるよう、各種ワークシートやグループワークを通じて学びや気づきを言語化・視覚化する機会を多く設けます。また、蓄積した記録は、復職レポートを作成するための資料とします。 そのほか、学んだ知識やスキルを具体的な行動レベルに落とし込むための体験・実践プログラム「ジョブリハーサル」があることもJDSPの特徴です。 JDSPのカリキュラムの再構成では、休職者や事業主、支援者が復職に向けた道筋を端的に把握できるよう、職場復帰支援で取り組むべき支援課題や到達目標、各プログラムのねらいや効果、支援の流れを整理しました。今後は、再構成の一環として、職業リハビリテーション機関の特徴を活かし、仕事への適応に焦点化した支援の充実に取り組みます。具体的には、体験・実践プログラム「ジョブリハーサル」の改良と仕事の取組み方と働き方のセルフマネジメント支援プログラムの開発を行う予定です。 実践報告書№37「ジョブデザイン・サポートプログラムのカリキュラムの再構成〜プログラムの具体的内容と支援の実際〜」では、各プログラムの具体的な内容や支援事例も紹介しています。障害者職業総合センター研究部門のホームページに掲載していますのでご覧ください(★1)。また、冊子の配付を希望される場合は、下記にご連絡ください(★2)。★1「実践報告書No.37」は、https://www.nivr.jeed.go.jp/center/report/practice37.html よりダウンロードできます★2 障害者職業総合センター 職業センター TEL:043-297-9043 https://www.nivr.jeed.go.jp/center/center.html●JDSPの実際●JDSPの特徴や工夫●おわりに表1 カリキュラム一覧29

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