働く広場2022年2月号
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で上がったようです。うまく茹だっているかどうかは、実際に食べてみて判断するんです。ホクッとした食感になっていることが大切です。茹でる水の量など、美味しくするためにいろいろと工夫をしています」ーー後輩の遠藤さんは、「鷲津さんのようになることが目標」とおっしゃっていました。「うれしいですね。私自身の目標は、できる仕事の幅を少しずつ増やしていくことです」 本部長の上野さん曰いわく、「鷲津さんは会津のなかでも5本の指に入るほどの焙煎の職人である」、「そしてどの会社でも、小さな階段をつくれる人がいれば働ける人はたくさんいる」とのことだ。鷲津さんの特性を見きわめて育ててこられたのだと感じた。 最後に畑に移動し、オクヤピーナッツジャパンと施設外就労の契約をされている就労継続支援B型事業所「ドリームハウス富と夢む富と夢む」の支援員、安あ倍べ浩ひろ明あきさんにお話をうかがった。ーーオクヤピーナッツジャパンとは、いつごろから連携されていますか?ですが、いまはうまくできるようになりました。お客さまと接することがすごく楽しいです。中学生のころまでは知らない人と話すのが恥ずかしかったのですが、高校の作業学習では接客を学べるサービス班を自ら志願し、克服しました」ーー初めてのお給料は何に使いましたか?「思ったよりたくさん入っていたので、家で飛び跳ねちゃいました。いつもお世話になっているおばあちゃんにご馳走しました」ーー今後の目標や展望は?「先輩の鷲津さんのように、たくましくなりたいです」 2人目の鷲津卓哉さんも、福島県立会津支援学校の卒業生。18歳で入社し、現在27歳。会社の主戦力として活躍している。ーーこの会社に就職したいと思ったきっかけは?「食べ物を扱う仕事に興味があり、学校の紹介で実習に来ました。その後、志願して就職しました」ーー食べることがお好きだと聞きました。「はい。休みの日はラーメン店めぐりをしています」ーーあ、タイマーが鳴っていますよ。「ちょっと失礼します。ピーナッツが茹 1人目は前述の遠藤凌介さんで、福島県立会津支援学校を卒業後、2021年4月に入社。在学中にオクヤピーナッツジャパンにて3回の実習を経験されています。ーー実習では、どのようなお仕事をされましたか?「1回目は工場に1週間、お店で1週間の実習。2回目と3回目は2週間ずつ、お店のみで実習しました」ーーここに実習に来ることになったきっかけは?「学校の先生からの紹介です。自宅は徒歩20分の場所。雨の日以外は自転車で通っています。近所に住んでいるのですが、実習に来るまで会社のことは知りませんでした」ーーなぜ「ここで働きたい」と思いましたか?「初めて実習したときに、支援学校の卒業生である鷲津さんがていねいに指導してくださったことが印象的でした。就職前に面接があるのかなとドキドキしましたが、社長さんが受け入れてくださり、そのまま入社となりました」ーーいまはどんなお仕事を担当されていますか?「接客やレジなどをはじめ、店舗業務全般を担当しています。以前はソフトクリームを巻くのが下手で曲がったりしていたの農業全般と製造を担当〜入社9年目の鷲津さん〜畑仕事でみなイキイキ知的障害のあるメンバーが活躍働く広場 2022.2茹で上がった落花生をカゴに上げる鷲津さん自社農場での落花生の収穫作業24

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