働く広場2022年3月号
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働く広場 2022.3た工場長によると、職場で婦人服の製作はないが、会社として積極的にアビリンピックに選手を送り出しているそうだ。競技後、久田さんは「今回は大きなミスもなく完成できました。これからも仕事でがんばります」と語っていた。●フラワーアレンジメント/ ネイル施術/義肢 「フラワーアレンジメント」(計2時間50分)の競技課題は、花束の製作(60分)・花嫁が持つブーケの製作(60分)・食卓テーブル装飾(50分)の3つ。形や大きさ、長さなどに条件があり、用意された花材を選びながら、実用性や完成度の高い作品を目ざす。藤ふじ澤さわ一かず代よさん(香川県)は、5回目の全国大会で前回は銀賞入賞。障害者福祉施設で働きながら、フラワーアレンジメントの教室に通っている。競技後「職場でも同僚が結婚したり異動したりするときに、花束を手づくりして渡しています。今後も楽しくお花にかかわりたいです」と語ってくれた。結果は銀賞入賞だった。 「ネイル施術」(計1時間55分)の競技課題は、健康で美しい爪を保つためのネイルケアおよびカラーリングの基本であるベーシックマニキュア(45分)と、テーマにあったデザインを表現するネイルチップアート(70分)の2つ。荒あら山やま美み夢むさん(千葉県)は、これまで全国大会で銅賞、銀賞と受賞しての3回目の挑戦。特例子会社で事務系の仕事をしながら、通信教育などを活用しネイル施術の勉強を続けてきたそうだ。競技後、「今年は、細い線と立体感の表現に気をつけました。ネイリストとして働くことが夢です」と語り、念願の金賞を受賞した。 「義肢」(4時間15分)の競技課題は、繊維強化プラスチック製の「下腿義足ソケット」の製作。注型法という加工で、使用に耐えうる強度や外観の美しさを持った実用品を目ざす。大おお北きた康こう平へいさん(愛知県)は、初めての全国大会だったが、結果は、出場選手中最上位となる銀賞入賞だった。大会後に、書面アンケートをお願いしたところ、「今大会で自分の苦手とする部分や課題がわかり、とてもよい経験となりました。また、多くの方がライブ配信を観て、激励やお祝いの言葉をもらいました。私が製作する姿に感動してくださった方もいて、同じ境遇の方や健常者の方たちに勇気や希望が届けられたと思うと、出場してよかったと感じています」などと感想を伝えてくれた。  開会式と同様、閉会式も技能五輪と合同開催され、成績発表とともにWEB配信された。このなかで、次回の全国アビリンピックが千葉県で開催されることが伝えられた。「洋裁」久田大介さん(広島県)「ネイル施術」金賞、荒山美夢さん(千葉県)「フラワーアレンジメント」銀賞、藤澤一代さん(香川県)「義肢」銀賞、大北康平さん(愛知県)閉会式月1220日(月)11

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