働く広場2022年3月号
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座長松まつ爲い 信のぶ雄おさん東京通信大学 教授パネリスト平ひら岡おか 典みち子こさんサントリービジネスシステム株式会社 コラボレイティブセンター 課長Oさん(働く当事者)サントリービジネスシステム株式会社 コラボレイティブパートナー雨あめ宮みや 祥よし浩ひろさん株式会社リーガルビジネスサポート 統括部古ふる川かわ  亮りょうさん社会福祉法人実のりの会 ハートウィル 施設長 兼  障害者就業・生活支援センター ビック・ハート柏/松戸 センター長出席者が多かったのですが、やむを得ない判断で、全員でテレワークを開始しました。 このときに私たちスタッフが大切にしたことは「就労の継続」、「チームの一体感」、「メンバーの心のケア」の三点です。業務については、パソコン業務や、販売店舗で使用する販促物の準備など、自宅で継続できそうなことをピックアップすることで、それまでの4割程度を継続することができました。それらの作業に必要な資材などは、パートナーの自宅に送付しました。残りの時間は、漢字や読書感想文、タイピングの練習といった課題学習などに取り組んでもらいました。生活リズムを崩さないように、各自が作成した活動計画表に基づいて行動してもらい、1日4回のビデオ通話で、ほかのパートナーやサポートスタッフと顔を合わせたり、オンラインの勉強会などを開催して、コミュニケーションを取ることも意識しました。テレワークによるパートナーの不安を解消するために、産業医や心理士にもサポートいただきました。 テレワークを実施した2カ月間を経て、「テレワークで仕事ができた」ことが、パートナー一人ひとりの自信につながったと感じています。また、自分で時間を管理する経験を通じて、自主性や自己管理能力が高まったと思います。一方で、会社に来て仲間と一緒に業標を達成することもできました。 今後は、出社前提の業務とテレワークでもできるパソコン業務の両面で、新規業務開拓を継続し、パートナーにとって、より働きやすく、より成長につながる環境を整えていきたいと考えています。 私の話は以上になりますが、この後は、コラボセパートナーのOさんから、テレワークの状況下でどのような思いで仕事をしてきたのかを話してもらおうと思います。Oさん コロナ禍では、これまでに経験したことのないことで戸惑い、考えることが増えました。感染対策などが必要になり、すぐに気持ちを切り替えるのはむずかしかったです。  2020年4月にテレワークをすることになり、直接コミュニケーションを取ることができない不安がありました。テレビ会議では顔を合わせていましたが、久しぶりにみんなに会えたときは本当にうれしかったです。2カ月間テレワークができたことは自信になったし、よい経験にもなりました。出社を再開してからは、ウイルスを家に務に取り組むことが、パートナーにとって大きな喜びであり、特別な意味を持つことも実感できました。平岡 2020年6月に出社が再開した後は、テレワークに対応できるパソコン業務を増やすべく、グループ内の各部署に働きかけて新規業務の開拓を行いました。その結果、その後も感染の拡大状況に応じて、希望者にはテレワークを実施するなど、柔軟に対応することができました。また、一時は落ち込んだ業務量も回復し、コロナ禍前を上回る事業貢献の数値目一人ひとりが働きやすい環境を整えるOさん平岡典子さん働く広場 2022.323

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