働く広場2022年4月号
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働く広場 2022.4めている。ほかの同僚よりもレベルの高い仕事を求められるそうで、プレッシャーにもなりそうだが「逆に仕事のやりがいになっています。後輩たちの見本になれるよう、がんばりたいです」と語っていた。 舞浜コーポレーションがある建物には、全グループ会社の従業員のためのマッサージルームがある。営業時間は10時20分~18時40分で、20分・40分・60分の3コースを用意。開設以来、延べ3万人以上もの従業員が利用している。ここに勤務する1人が、あん摩まマッサージ指圧師の西にし島じま朋とも幸ゆきさん(49歳)。千葉県立千葉盲学校を卒業後、整骨院勤務を経て2001年に入社した。「この会社がすごいと思ったのは、少しでも『ここが歩きにくいかな』と漏らすと、すぐに対応してくれるところです。街なかよりも断然安全ですよ」と話す西島さん。日々の仕事については、こう語ってくれた。「デスクワークから立ち仕事まで、さまざまな職種の人が来ます。話を聞いて触診しながら、自分のなかで施術プランを立て、予想通りに体がほぐれたときは『よっしゃ』と思います。人の役に立てているのが何よりのやりがいです」 代表取締役社長の一倉さんに、目下の課題について聞いたところ、従業員の高齢化をあげた。平均年齢は低いものの、40代以降の従業員も増えているという。健康管理のための研修メニューを揃えるほか、「健康診断の結果が理解できない」というキャストのために、産業医面談に同席して一緒に説明するといった工夫もしている。「体力低下や障がいの進行によって、スムーズに配置転換できる体制を充実させておくことも重要です」と一倉さんは話す。そこで導入しているのが約2カ月間の「クロス・チャレンジトレーニング」制度だ。本人と業務のマッチングがうまくいかなくなったときの配置転換の検討や、業務拡大による新たなスキルを身につけられるか挑戦してもらう場となっている。また、さらなる職域拡大も視野に入れている。「これまでキャストの業務はバックステージにかぎられていましたが、テーマパーク内でゲストに直接貢献できるような場を増やしていきたいと考えています」という一倉さん。あらためて舞浜コーポレーションのあり方について語ってくれた。「私たちオリエンタルランドグループは『幸せをつくる会社』です。テーマパークにかかわる従業員がゲストを幸せにするために、自らも幸せや成長を実感しながら、働きがいを持てるような会社を目ざしていきます」「人を幸せにする会社」として従業員向けマッサージ3Dアトラクションサポートの長谷部未歩さん3Dメガネを検品する長谷部さん。洗浄業務の最終確認も担当する布ナプキンの王冠折りを行う中島さん王冠折りの完成品(左)と見学者向けの手順ガイド(右)リゾートダイニングサポートの中島幸男さんあん摩マッサージ指圧師の西島朋幸さん西島さんのマッサージは利用者から好評を得ている9

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