働く広場2022年4月号
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編集委員のひとことミニコラム第11回障がいのある社員への仕事切り出しのポイントサントリービジネスシステム株式会社課長 平岡典子※今号の「編集委員が行く」(20〜25ページ)は平岡委員が執筆しています。 ご一読ください。働く広場 2022.4 東京大学医学部附属病院こころの発達診療部による『成人の発達障害の評価と診断〜多職種チームで行う診断から支援まで〜』(岩崎学術出版社)が出版された。同診療部では2011(平成23)年から「発達障害研修会ー成人の発達障害の評価と診断ー」を毎年実施しており、包括的な「評価と診断」に重点を置いてまとめている。同診療部では、成人後に発達障害を疑って診断を求めるニーズの増大に対応するべく、2012年に精密な評価と診断を行ってそれに基づく心理教育と支援につなげていく「発達障害検査入院」というプログラムを開始。発達障害検査入院を含めて医師、心理士、ソーシャルワーカーの多職種チームで取り組んでいる。A5判208ページ、3080円(税込)。児童・生徒をはじめ社会人一般の方もご応募いただけます。絵画コンテストの応募は障害のある方が対象です。写真コンテストの応募は障害の有無を問いません。多くのみなさまからのご応募をお待ちしています。令和4年度シンボルキャラクター“ピクチャノサウルス”募集期間(応募作品受付期間)令和4年3月1日(火)~6月15日(水)【締切・消印有効】「絵画コンテスト 働くすがた~今そして未来~」「写真コンテスト職場で輝く障害者~今その瞬間~」主催:独立行政法人高齢・障害・求職者雇用支援機構検索JEED 絵画写真詳しくはホームページの募集要項をご覧ください。<過去のポスターや入賞作品などもご覧いただけます>あなたの力作がポスターになる!作品大募集! 障がいのある人への「仕事の切り出しが進まない」とお悩みの会社は多いと聞きます。 私の所属するサントリービジネスシステム株式会社では、2015(平成27)年の活動当初はグループ3社から10種類程度の業務の受注から始まり、現在ではグループ26社から200種類を超える業務をになうまで活躍の場が拡がってきました。 ポイントは「徹底的な社内周知と社内営業活動」と「口コミ・リピーターの存在」だと考えています。 まずは社内周知のために、毎日元気な挨拶ですべてのフロアを回り、メール便の配達などのオフィスサポート業務をにないながら、スタッフはさまざまな部署の社員へ声をかけ、私たちがサポートできる仕事はないか探して回る日々でした。イントラネットでも常に情報発信をしていました。 当初は電話一本、メール一本で依頼を受け、上司の承認やマニュアルを必須にはせず、柔軟に対応しました。業務品質、依頼部署との信頼関係を大切に、依頼者の期待値を超える仕事をすることで、「またお願いしたい」、「こんなこともできる?」とリピーターを増やすことができたと思います。そのリピーターのみなさんには、「他部署にもこの経験を話してほしい」と伝えました。口コミによる信頼は強いですから、口コミとリピーターでどんどん拡がっていきました。 また、基本的に「決して依頼は断らない!」をモットーに、仕事を通してメンバーが成長できることを大切にしてきました。 メンバーの新しい業務へのチャレンジ精神を育む一方、「任せてみよう」と思う依頼元の社員の懐の深さに支えられているところは大いにありましたが、まずは「できない」と決めつけず、何でもチャレンジしてみることが大事ではないかと思っています。本紹介『成人の発達障害の評価と診断 〜多職種チームで行う診断から支援まで〜』31

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