働く広場2022年8月号
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・身体障がい2人、知的障がい28人、精※このほか、本部に精神障がいのある従神障がい54人/ジョブコーチ3人、障害者職業生活相談員14人、精神・発達障害者しごとサポーター7人、メンタルヘルス・マネジメント検定Ⅱ種3人業員1人が配属されている。採用は基本的にハローワークを経由して行っているが、日ごろから各地の就労移行支援事業所や特別支援学校などとの連携にも力を入れている。アパレルや物流の仕事に興味があるという利用者や生徒がいたら、そのつど紹介を受け、職場見学や実習などを積極的に受け入れている。見学・実習を経て、入社後は各業務のチームに配属される。ジョブコーチなど定着支援担当者とチームリーダーが連携して、職場環境に慣れ、作業の習得ができるようにサポートしている。個々の特性を把握し、一人ひとりに合った指導を心がけ、作業の独り立ちを目ざしていく。また、一緒に働くチームメンバーの存在が大きく、仲間として快く受け入れてくれる。こうして現場では徐々にナチュラルサポートができていくそうだ。社内には保健師による相談窓口も設置されており、だれでも、障がいについて質問したり、対処法などについて相談したりすることができる。そのうえで、岩﨑さんは「ナチュラルサポートを浸透させるために、現場の管理職やエリアマネジャーなど組織のトップにきちんと障害のある従業員の状況を理解しておいてもらうことが大切だと思います。私たちも日ごろから、会議などを活用して現状や方針などを継続して伝えてきました」と語る。一方でサポート体制の充実を図るため、各拠点のセンター長や定着支援担当者、保健師らが毎月集まり「定着支援共有ミーティング」を開いている。個別事案などについて情報共有するほか、勉強会などを通して支援スキルの向上に努めているそうだ。今回訪れた群馬サポートセンターは、おもに事務支援と物流支援、店舗支援の3業務を行っている。このうち店舗支援業務については2019年、群馬エリアで初めて2人が2店舗に配属された。その1人が、2016年4月に入社した佐さ瀬せ博ひ紀きさんだ。勤務先は高崎市にある大型ショッピング施設内の店舗「グローバルワーク」。取材時、バックルームで商品の検品・仕分け作業をしていた佐瀬さんは、お店の雰囲気そのままのおしゃれな格好で迎えてくれた。佐瀬さんは、大学時代の就職活動中に体調を崩して入院し、そのときに統合失調感情障がいと診断されたという。就労移行支援事業所に通い、埼玉県熊谷地方庁舎北部教育事務所での約9カ月間の有期雇用就労を経て、AGSに入社した。入社後すぐは事務を担当していた佐瀬さんだが、慎重になるあまり、同じ作業について毎日確認せずにはいられなかったそうだ。そこで職場の上司と相談し、「わからないことをメモして、1日1回15分の質問タイムにまとめて聞く」というルールをつくったところ、作業効率がぐんとアップした。佐瀬さんは「少し時間を置いて、落ち着いて質問内容を整理することで、全体を見直せました」とふり返る。現在、佐瀬さんの定着支援を担当する群馬サポートセンターの皆み川が聖せ成なさんは、「彼は向上心があるので、新しい仕事にどんどんチャレンジしてもらえるようにしています」と話す。佐瀬さん自身も、バックルームの環境整備に向けた改善策 ナ定チ着ュ支ラ援ルかサらポートへ 「バックルームの店長」なわいⓇろ6佐瀬さんが働く「グローバルワーク」の店舗バックルームで検品・仕分けを行う佐瀬さん群馬サポートセンターの佐瀬博紀さん店舗で働く

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