働く広場2022年10月号
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Managerと生活支援の担当であるCM(Case )がチームを組んで就労支援を行っています。デイケアは目的別に三種類のグループに分かれており、利用者様の希望・目的に応じて選択できます。一つめは、就労グループである“しゅう吉(就労支援プログラムin吉祥寺)”です。一般就労を希望している人を対象に、就労して働き続けていくための土台づくりである就労準備性の構築を目的としています。二つめが“HUDC(ホップアップデイケア)”です。こちらは就労を希望するがまだ一歩をふみ出せない人や、復学支援、就労継続支援B型事業所など地域の障害福祉サービスを希望している人向けのグループとなっています。三つめが“のんびりリカバリーデイケア”です。安定した地域生活や日中活動の場を提供するグループとなっています」引き続き関谷さんが説明します。「“しゅう吉”は就労を希望する人へのプログラム提供だけでなく、職場開拓、企業支援、就労後のキャリア支援、職場定着支援と就労支援の一連の流れをシームレスに、サービス利用者と、雇用側である企業の双方へ提供しています。就労支援は本人だけでなく企業側への支援も必バックアップを直接的に受けられます。ですから、精神症状の変調を起こしやすい精神障害のある人を雇用する場合、企業にとっては大きな安心感を得られます。本人自身も、いつでも主治医やデイケアスタッフからの支援を受けられるという心理的な安定感が生まれます。特に、会社や家族は関与しにくい生活支援の些細なことでも、長い交流があるデイケアのスタッフとは安心して相談できます」そこで、小野寺さんが医療や就職・定着支援を直接的に受けているという、医療法人社団欣き助じ会か吉祥寺病院を取材しました。同院は東京都調布市に1954(昭和現在、精神科救急・急性期を含む6病棟幸ゆさん、精神保健福祉士の八や木ぎ悠はさん、で345床あります。平均在院日数は約149日、入院患者数は月平均約64人、外来通院患者は1日平均約111人です。訪問看護指導のほかに、リハビリテーションとして、精神科作業療法、精神科デイケア、精神科ナイトケア、家族支援として、家族心理教育、家族会支援などが行われています。就労支援を担当している、デイケア・ナイトケア室主任で作業療法士の関せ谷や俊と同じく精神保健福祉士の清き澤さ康や伸のさんの3人にお話をうかがいました。関谷さんが説明します。 「デイケアは、医師・看護師・心理士・作業療法士・精神保健福祉士からなる“専門的多職種チーム”によって運営しています。そのなかで就労支援の担当であるES(Employment Specialistるか ) いょん   よわすぶききし    吉祥寺病院の就労支援 吉祥寺病院デイケア・ナイトケア室主任で病院に併設されたデイケアセンター作業療法士の関谷俊幸さん精神保健福祉士の八木 悠さん医療法人社団欣助会 吉祥寺病院29)年に精神科単科病院として開院し、働く広場 2022.10(2)就労グループ︵しゅう吉︶(1)デイケア23

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