働く広場2022年10月号
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※今号の「編集委員が行く」(20〜25ページ)は松爲委員が執筆しています。ご一読ください。にどうかかわるべきかをアドバイス。知的障害児者や保護者とのかかわり方、寄り添うための心得、障害特性と対応、障害者福祉で大切にしたいことなどについても伝えている。A5判、176ページ、1870円(税込)。『障がい者が主役の喫茶(カフェ)を地域にひらくー喫茶がつなぐ明治大学文学部教授の小■林■繁■さんらでつくる任意団体「障がいをもつ市民の生涯学習研究会」が、『障がい者が主役の喫茶(カフェ)を地域にひらくー喫茶がつなぐ まち 同会は、障害のある人が飲食店で働くことへの認知を広げ、縦割り行政の弊害で分断されがちな当事者や支援者のつながりをつくることを目ざして2000年に立ち上げられた。本書では、障害のある人たちが働く各地の喫茶(カフェ)の訪問記やコラム、レシピなどを紹介するほか、全国の喫茶データ一覧も掲載。テーマは「全国喫茶コーナー交流会ってなぁに?」、「特別支援学校と喫茶コーナー」、「喫茶コーナーとアビリンピック」、「精神障がい当事者による喫茶の取り組み」など。B5判、128ページ、1650円(税込)。■■■■先日、亡き母の遺品整理をしていたところ、膨大な「日記」をみつけ、ひと月以上をかけて読みふけった。何しろ、私が大学入学のために上京して以来、今年の初旬に106歳で天寿を全■うするまで、毎日数行ずつびっしりと書き連ねた30冊以上におよぶ大学ノートである。そこには、父や兄弟夫婦とその子どもたちの日々、母の父母や兄弟姉妹、さらにはとなり近所や友人・同窓生との交流にいたるまで、こと細かく書き連ねてあった。のみならず、お茶、お花、ちぎり絵、大正琴、観劇、市民講座、旅行などイベントの内容も詳細に記述され、そのうえ、数百冊に及ぶ読後感想文もあった。読み進めながら、上京して仕事に没頭してきた私の50年以上におよぶ長い時間をふり返ることになった。体系化をライフワークにすることを覚悟し、それに向けた研究や講演と執筆が現在も続いているものの、いまだ道遠しの思いがある。だが、それ以上に、日常のできごとの積み重ねこそが「生活の質」や「ウェルビーイング」をもたらしていることに気づかされた。人は、さまざまな社会とのかかわりを紡いでゆく過程のなかにこそ、幸せな人生が潜んでいるのだろう。障害の有無にかかわらず「生活のしづらさ」を抱えている人であっても、働くことを含めた社会参加の重要性をあらためて確認する機会となった。■■過去との出会いまちひと共生ー』ひと 共生ー』(フェミックス刊)を出版した。編集委員のひとこと第17回神奈川県立保健福祉大学名誉教授 松爲信雄          ミニコラム 30歳を前にして、職業リハビリテーションにかかわる知識と技術の※新型コロナウイルス感染症の影響により、変更する場合があります。※全国アビリンピックは 11月4日(金)〜11月6日(日)に、 千葉県で開催されます。地方アビリンピック検索青森千葉神奈川山梨北海道マスコットキャラクターアビリンピック石川滋賀山口大分働く広場 2022.102022年度地方アビリンピック開催予定10月〜11月北海道、青森県、千葉県、神奈川県、石川県、山梨県、滋賀県、山口県、大分県*部門ごとに開催地・日時が分かれて いる県もあります*  は開催終了31

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