働く広場2022年10月号
8/36

(Microsoft Office Specialistのスキャニングも任されている。入社してよかったことをたずねると、「働くなかで、無理かもしれないと思っていたことも覚えられるようになり、自分の能力に少し自信がついたことです」と話してくれた。「日ごろから家族に『細かいところを気にするタイプ』だといわれるので、この仕事は合っているようです。ただ気にしすぎるのも精神的によくないと思い、意識してストレスを解消するようにしています」と明かす。家で好きなクラシック音楽を聴いたり、ウォーキングをしたりしているそうだ。2019年に入社した陳ち清き倫のさん(22歳)は、特別支援学校の職場実習で体験した同社のスキャニング作業が楽しくて入社を希望したという。苦労するのはやはり濃淡調整だが、指導員に何度も教わりながらコツをつかんできたそうだ。「細かなミスなく最後まで仕上げられたときは、達成感があります」とうれしそうに話す陳さんは、プライベートでパソコンの勉強にも力を入れてきたという。毎週土曜日に教室に通い、今年1月にはMOSの試験に合格。「仕事にも役立つはず」と、パワーポイントの資格試験合格も目ざしている。陳さんは、「KOBEしあわせの村ユニバーサルカレッジ」にも参加している。これは文部科学省の「学校卒業後における障害者の学びの支援に関する実践研究事業」の一環で、毎月、文化や科学などさまざまな専門家を招いた講座のほか、テニスやダンス、鉄道研究などの部活動もある。今年度は新明和ハートフルから5人が参加している。西村さんは「職場以外にも視野を広げてほしいと思い、みんなに参加を呼びかけました。職場では)のエクセル「 新家明庭和ハのー協ト力フもルで必は要、」障害のある人もの静かだった甲南事務所の女性従業員が、カレッジ参加後は積極的に話すようになって驚きました」と目を細める。を、入社後3年間は有期雇用契約社員として雇用し、原則4年目から正社員として登用する。勤務時間は原則8時半からと午後に10分ずつ休憩時間を設けている。また、体調によって短時間勤務にも対応している。採用活動については、就労移行支援事業所のほか特別支援学校とも連携し、現在5校から定期的に職場実習生を受け入れている。採用段階の面接では、必ず保護者にも同席してもらい、会社の事業や従業員の仕事内容についてしっかりと説明をしているという。西村さんは「就職後も日々元気に勤務ができるよう、プライベートな生活部分においても支えが必要だと思っています。そのためにも親御さんには協力をお願いしています」と話す。創立から5年が経った2020年には、従業員の家族を招き、同じ敷地内にんより6複合機のスキャナで、書類の電子化を行う陳さん電子化業務を担当する宝塚事務所の陳清倫さん大型スキャナを使って図面の電子化を行う松橋さん17時まで。昼休み(40分)のほか、午前

元のページ  ../index.html#8

このブックを見る