働く広場2022年10月号
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「 5見年守前かりらな現が場らで指」導指に導あとたる工宝夫塚事ある航空機主翼部品の製造工場の見学会を開催するなど、折りに触れて交流も続けている。務所の木き村む庄し太た郎ろさんにも話を聞いた。長年、新明和工業の技術職として設計や開発などにたずさわってきたベテランのシニア社員だ。図面のことも熟知していることから、スキャニングやファイリングの最終的なチェックを任されている。「50年以上前の劣化した書類や青焼き、トレーシングペーパーのスキャニングは結構むずかしいですよ。これだけ多種多様な資料の電子化に対応している私たちの業務は、とても存在価値があると考えています」木村さんは、同社に勤務するまで障害のある同僚と働いた経験がなく、最初は対応に戸惑ったそうだ。しかし、就労支援機関と情報を共有しながら「いまでは、日ごろから一人ひとりをよく観察し、根気よく見守りながら指導することが大事だと思っています」と話す。「現場では、決まった手順は手際よくょう7うらできるのに少し複雑になると考えこんで進めない人や、1回では覚えられないが一度覚えたら絶対に忘れない人もいます。得意な作業だけやるほうが効率的かもしれませんが、私は、みんなにいろいろな仕事ができるようになってほしい。言葉を忘れやすい場合は必ずメモを取らせたり、実演を重視したり、工夫しながら各自に応じた指導を心がけています」 近環年境はに、配電子慮化しにたつ印ぐ主刷要業務として印刷にも力を入れている。宝塚事務所では少部数注文に対応できるデジタル印刷機を導入し、名刺やパンフレット、紙製のクリアファイルなどの印刷物を手がけている。「即日納品」をモットーに、原則、受付の翌営業日には納品しているそうだ。ちなみに名刺やクリアファイルに使用する紙は、適切に管理された森林の木材でつくられた環境配慮型の「FSCR森林認証製品」だ。西村さんによると「このクリアファイルは、脱プラスチック対策になるだけでなく、表面は半透明仕様で中身がうっすら見えるため内容を確認でき、ファイル本体に容易に書き込みができることも長所」だという。今年4月にはA1サイズ対応の大型印刷機を導入し、ポスターなども任されるようになった。 航測空定機器部の門の検拠定点業が務置かれている新明和工業の甲南工場内にある甲南事務所では、2019年から「測定器の検定」という特殊な業務も行っている。製造現場で使われるノギス(ものの厚さや長さを測定する工具)などの各種測定器は、精度がずれていないか定期的に検定しなければいけない。以前は親会社の従業員が行っていた業務だそうだ。新明和ハートフルでは、検定結果を報告するだけでなく、校正作業も行う。その対象は20アイテムにのぼるという。西村さんは説明する。「専用の機械にはめてダイヤルを回しながら調整しますが、μマロクラスの精度を確認するのは、かなり根気が必要なむずかしい作業です。担当する従業員2人は、几帳面な性格を存分に活かして活躍してくれています」さらなるスキル向上のため、今後は親会社の社内技能競技会の「機械検査」競イク新明和工業甲南工場内にある甲南事務所(写真提供:新明和ハートフル株式会社)各種測定器の検定作業。親会社の「ものづくり」を支える大事な作業だ(写真提供:新明和ハートフル株式会社)紙製のクリアファイル(左)。差し込まれたパンフレット(右)の絵柄がほどよく透けて見える電子化業務の指導にあたる宝塚事務所の木村庄太郎さん

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