働く広場2022年12月号
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(文:一般社団法人岡山障害者文化芸術協会 荒木岳志)画材:布張りキャンバス、アクリル絵の具/サイズ:900mm×650mm(きらぼしアートセンター)協力:一般社団法人岡山障害者文化芸術協会 「アクリル絵の具を使い、布張りのキャンバスに2日間で一気に描きました。丘の上で夕陽を眺めながらデートする2匹の猫の“ほのぼの感”を表現しています」と、あけみさん。 夕陽からだんだん日が暮れてゆき、雲の上の空には星と三日月が出ている。猫がいるあたりは黄色で明るくし、オレンジ、ピンク、紫、青、そして紺色を混ぜて、最上部は青が多めの黒にすることで、明から暗へのグラデーションを表すことに挑戦した。 夕方から夜への天空の移ろいを見上げ、「きれいだなぁ」と語り合う2匹の後ろ姿に幸せと明日への希望が感じられる。すなみ あけみ 33歳。岡山県岡山市在住。 絵が好きだった父の影響で、幼いころから絵を描き始めました。美術部に入部したことはありませんが、中学校時代から日常的に絵を描いています。 高校の家政科で介護を学び、短大で介護を専攻後、病院へ就職。ストレス障害から精神科へ通院し、就労継続支援A型事業所に通う。その後、再び絵を描くようになり、2021(令和3)年、岡山県の障害者アートの公募展「きらぼし★アート展」(岡山県、岡山障害者文化芸術協会など主催)に応募。作品名『大丈夫』が入選しました。傷ついて涙を流しゴミ箱にいた女性に手を差し伸べるところが描かれた作品です。この入選がきっかけで創作意欲が高まり、2022年1月には同協会の多機能型事業所アート&ジョブセンターの就労移行支援事業所を利用、アート班に入り絵画に没頭する日々です。すなみ あけみ夕焼けデート

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