働く広場2022年12月号
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県は、福祉分野との連携によるサイクルラックが普及しステーションの登録が進むことで、障害者の就労支援や県産木材の活用、自転車を活用した観光振興の促進を期待する。『ADHDを「才能」に換える生き方』書道家の武■田■双■雲■さんと、精神科医で昭和大学医学部精神医学講座主任教授の岩■波■明■さんが『ADHDを「才能」に換える生き方』(ビジネス社刊)を出版した。武田さんは大学を卒業後、NTTに就職したが、約3年後に書道家として独立。独自の創作活動で注目を集め、映画やドラマなどの題字やロゴを手がけるほか、世界中でパフォーマンス書道などを行い、文化庁から文化交流使にも任命された。数年前、「岩波先生に出会い、おそらくADHDといわれて心が軽くなりました」という武田さんが、ADHDにまつわる自身のこれまでを岩波さんとともに語る。四六判216ページ、1540円(税込)。■■ ■■ ■■■   ミニコラム 精神障害者の就労定着がむずかしい要因はいろいろあるが、当事者も企業もそれぞれが悩みを抱えている。当事者は職場環境などに対する不安や苦しみに支配され、それをだれにも相談できず、心身の不調に陥り出社できなくなってしまうことがある。また、自身の感情をコントロールできず他者を攻撃してしまうなどで人間関係が不調になり、組織のなかで孤立してしまうこともある。企業担当者も「どのように声かけしていいかわからない」、「こちらの意図が伝わらない」、「仕事をどこまで任せていいかわからない」、「信頼関係が築けない」など、対応方法に悩まれている。そうしてお互いに気持ちが理解できず、当事者と企業担当者の間に壁ができる。今回の「編集委員が行く」のコーナーで取材をさせていただいた、一般社団法人SPIS研究所理事長の宇田亮一さんは、壁を取り除くのにSPIS(Web日報システム)が有効であると話されている。SPIS内で当事者・企業担当者・支援者の三者でコミュニティをつくり、書き言葉で対話を深めていく。対話を深めるポイントは「働くを支える」ことと「気持ちを支える」こと。「働くを支える」にはコーチングマインドが必要であるが、当事者のなかに起きている悩みや不安を解消するためには、カウンセリングマインドが必要になってくる。カウンセリングマインドは、問いを相手だけに投げるのではなく、自分にも投げ、悩みを共有して解決していくことで壁を崩していく。それがダイバーシティ&インクルージョンという時代に対応するための対話力を磨くことになるであろうと話されている。対話で壁を崩す※今号の「編集委員が行く」(20〜25ページ)は金塚委員が執筆しています。ご一読ください。編集委員のひとこと第19回本紹介NPO法人大阪精神障害者就労支援ネットワーク副理事・統括施設長金塚たかし働く広場 2022.12マスコットキャラクターアビリンピック滋賀広島佐賀※新型コロナウイルス感染症の影響により、変更する場合があります。地方アビリンピック検索千葉312022年度地方アビリンピック開催予定11月下旬〜1月千葉県、滋賀県、広島県、佐賀県*部門ごとに開催地・日時が分かれて いる県もあります*  は開催終了

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