働く広場2023年1月号
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京都府のオーダーメイド型研修も活用ていねいなごみ回収・分別業務さんが話す。「業務スタッフが毎日元気に出社し仕事をするために、心身ともに健康的な生活が続けられるようアドバイスをすることもあります。逆に仕事の進め方について業務スタッフから提案を受けることもあり、職場のさまざまな改善につなげています」鳥井さんは立命館大学の職員として40年働き、2022年3月に65歳で継続雇用満了後、4月に立命館ぷらすに再就職した。「以前はデスクワーク中心でしたが、いまは毎日のようにキャンパス内を歩き回るので体力がつきました」と笑顔で話す。前任者からは「業務スタッフと一緒に現場を見ながら動いてください」といわれ、「なにごとも同じ目線で業務を見渡せるよう心がけています」という。仕事を通じて業務スタッフの職業的・社会的な自立をうながすために、立命館ぷらすでは外部講師を招いたパソコンスキル研修、清掃研修やソーシャルスキルトレーニング(SST)(※)なども積極的に行ってきた。2017年度からは京都府の障害者職業訓練制度における、事業主の要望に応じて講師を派遣するオーダーメイド型の訓練プログラム(在職者訓練)も活用している。今夏は「自立した社会人基礎力養成科」と題した研修を、2グループに分けて4日間(1日3時間)ずつ実施。職業人として求められることや、働く意味とキャリアデザイン、ストレスや負の感情とのつき合い方などをテーマに、ワークショップを交えた豊富な内容だ。「職場に講師を招いて研修ができるのはありがたいですね。次は、調理実習を含めた食生活のスキルアップ訓練を考えているところです」と徳永さん。 取材に訪れた衣笠事業所は、2022年9月に1人が加わり業務スタッフ16人(知的障害12人、精神障害4人)が働いている。日々の作業スケジュールは8時50分~15時50分までを5時限に区切り、ごみ回収や建物清掃、はき掃除、学生らが使燃やすごみなどのごみ箱とリサイクル用の雑がみ回収箱担当作業や時限などが掲示された当番表手作業でのごみ分別作業機密書類のシュレッダー作業※ソーシャルスキルトレーニング(SST):対人関係など社会で生きていくために必要なスキルを身につける訓練滋賀県にあるBKC事業所での外部講師による研修の様子(写真提供:株式会社立命館ぷらす)8

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