働く広場2023年2月号
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設立当時は社員7人でスタートし、現在は全知的障害23人、精神障害6人)まで増え、障害者雇用率はグループ適用で2・61%(2022︿令和4﹀年6月1日現在)です。雇用形態は全員正社員で定年60歳です。定年後は65歳まで嘱託社員として再雇用しており、61歳の嘱託社員の方もいますが、意欲的に仕事に取り組み、全社員のロールモデルとして活躍してくれています。業務は名刺・ゴム印や手形・小切手帳などの作成、送金データ入力や預金取引履歴調査、印鑑登録、社内メール便発送や契約書などの電子化、ノベルティ作成などを手がけています。金額や記号など打ち間違えやすい業務は、必ず2人が別々に同じ作業をすることでミスを防いでいます。どちらかが間違えていれば確認時に判別できる仕組みです。また、この担当になった社員には、千葉銀行の支店や他行の金融機関コードを暗記してもらっています。コード表を見ながら打つよりも速いですし、読み間違いの確率も大幅に減ります。こうした工夫と本人たちの努力の結果、ミスはほとんどありません。えてください。入社後、新入社員研修をはじめ、1年間は個また、今年から「セルフケア支援管理表」も年1回は「気づき・サインシート」も提出し地方銀行初の特例子会社個人面談や研修、セルフケア支援働く姿を見てもらうことで業務拡大︱︱株式会社千葉銀行が2006︵平成18︶年して認定された﹁ちばぎんハートフル株式会社﹂︵以下、﹁ハートフル﹂︶は、地方銀行の100%子会社では初の特例子会社だそうですね。――職場での社員へのサポートなどについて教人面談を毎週行っています。本人が担当する業務については「2年間で一人前」とし、一人ひとりに合わせたスキル習得の目標などを設定。個人面談でフィードバックしながら成長をうながします。その後は中堅社員研修、リーダー職階研修もあり、係長に昇進した社員が5人います。導入しました。毎朝、睡眠時間や体調を記入、夕方は一日のふり返りや困りごとなどを自由に書きます。銀行から出向している管理者が目を通し、異変があればサポートに回ります。気づいたのは、意外と睡眠時間が取れておらず翌日の業務に影響していたことです。本人もいわれて初めて自覚することもあります。      てもらいます。「調子を崩すきっかけになるかもしれないことは何ですか」、「これをすれば乗り切れると思うことはありますか」といった質問に答えてもらうことで、具体的なサポート内容を考えられるようになりました。――親会社の部署で働いている社員もいるそう61人、うち障害のある社員は40人(身体障害11人、ちばぎんハートフル株式会社 取締役社長斎藤千草さんさいとう ちぐさ 1965(昭和40)年生まれ。1988年株式会社千葉銀行入行。2014(平成26)年ダイバーシティ推進部長、2016年人材育成部長、2017年執行役員人材育成部長、2018年執行役員事務企画部長を歴任。2020(令和2)年から現職。働く広場 2023.212月に設立し、2007年5月に特例子会社と14従業員全員で「ともに成長する」職場を

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