働く広場2023年3月号
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(Power of 石黒 松本 テレワークの拡大など、働き方が変化したコロナ禍において、視覚障害者の雇用環境も大きな影響を受けています。本日の座談会では、視覚障害者の雇用継続などにかかわる取組みについてお話をうかがい、視覚障害者の雇用の現状と課題について考えていきたいと思います。初めに、事例をご紹介いただきます。アビームコンサルティング株式会社の松本と申します。当社は1981(昭和56)年に創業した、日本に本社を置くアジア発のグローバルコンサルティングファームです。当社の経営理念のコアバリューには、「多様な個人の尊重まして、会社も社員もともに成長できる障害者雇用のあり方を目ざして、日々業務に取り組んでおります。本日は、当社が進める視覚障害者のキャリアチェンジの事例を紹介いたします。Diversity7(平成19)年に、社員の福利厚生の一ゼーションルームでのマッサージを導入しました。施術をするヘルスキーパーの職種で、視覚障害のある方を雇用してまいりましたが、2020(令和2)年2月、新型コロナウイルス感染症の感染拡大により、安全配慮のためにリラクゼーションルームの一時閉鎖と、ヘルスキーパーの自宅待機を行いました。その後、感染状況の長期化、リモートワーク推進による在宅勤務率の向上により、2021年4月に、やむなくリラクゼーションルームの閉鎖を決定)」がございしました。同時に、ヘルスキーパーから事務職へのキャリアチェンジを支援するプロジェクトを発足しました。同年6月以降、外部の支援機関の協力を得ながら準備を重ね、2022年7月から業務のトライアルに取り組んでいます。プ当社では、200環として、リラクロジェクトの詳細について、福王から説明をさせていただきます。プロジェクトの期間は約1年間、プロジェクトチームのタスクは、大きく「教育訓練」、「環境整備」、「業務選定・トライアル」、「対象者フォロー」の四つを設定しました。「教育訓練」では、複数の訓練施設を見学のうえ選定し、入所手続きを進めました。「環境整備」では、業務上必要な就労支援機器やソフトウェアの選定・購入と、助成金の申請を行いました。「業務選定・トライアル」では、主治医の意見やパソコンスキルの習得状況などを確認しながら、訓練修了後に担当いただく業務を選定しました。選定後は実際の業務レクチャーとOJT、職場適応を福王四つのタスクを設定し、遂行には支援機関の協力も当機構の東京障害者職業センターで開催された「働く広場」公開座談会の採録をお届けします。2022(令和4)年12月14日(水)に、働く広場 2023.320石黒秀仁さん「働く広場」「働く広場」開談令和4年度「働く広場」公開座談会視覚障害者の雇用は今!座会公 〜コロナ禍で変化している雇用環境に対する取組み〜

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