働く広場2023年3月号
27/36

たところ、ヘルスキーパーの求人自体はあるそうです。しかし、厚生労働省の発表している2010年以降の就職状況のデータを見ていると、視覚障害者の就職は横ばいから減少気味で、ヘルスキーパーの就職が減っている様子もうかがえます。学校や支援機関に対して、伝えたいことなどはありますか。教育機関のあり方と業務で求められるスキルに隔たりを感じます。そこへのていねいな支援が必要だと考えます。また、企業に対しては、職場実習やインターン石黒 井上 シップの際に、就労支援機器の導入やジョブコーチの配置などの先を見すえた準備をしていただけるとありがたいと思います。視覚障害者の活躍の場は、伝統的な鍼灸マッサージのほかにも事務職、専門職など、私たちの想像以上にさまざまな職種に広がっているという調査結果もございます。最近注目されている職域について、コメントをいただけますか?全盲の方で、電話を使用した営業業務を行っている事例があります。また、カウンセラーのよ石黒 工藤 うな相談業務も注目されています。学校をターゲットにした講演を仕事にされている方もいらっしゃいます。ハンデもありますが、逆に強みもあるのではないかと思います。継続にかかわるサービスについて、いったアドバイスがあればお願いします。まずは、地域障害者職業センターに相談しましょう。必要に応じて外部の支援機関や専門家につない石黒 松本 最後に、視覚障害者の雇用こんなふうに活用するとよいと企業だけで抱えこまずに、でもらいながら、全体感を持ったサポートを受けることがおすすめです。られた方からは、「在職中に訓練を受けていたら、前の職場にいられたかもしれない」という言葉が聞かれます。まずは在職中に相談をしていただくのがよいと思います。当事者や事業主のニーズに対して、関係者が連携してタイムリーかつ的確な支援を行えるようにすることが雇用の安定につながることを再確認できました。ありがとうございました。長谷川 石黒離職後に職業訓練を受け 公開座談会終了後に、視覚障害者の就労支援機器についての説明会が行われました。 来場者は、機器の実物を手に取って試しながら、就労支援機器についての理解を深めていました。 就労支援機器に関するご相談や貸出制度などについては、当機構ホームページ(★)をご覧ください。パネリストたちの発表や発言に会場の参加者も熱心に耳を傾けた★ 中央障害者雇用情報センターのごあんないhttps://www.jeed.go.jp/disability/employer/employer05.html働く広場 2023.325就労支援機器の説明会を開催!

元のページ  ../index.html#27

このブックを見る