働く広場2023年3月号
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POINT123関東のスーパー127店舗などで雇用売場で商品陳列や前出し作業1890(明治23)年に「八百幸商店」として創業した小売企業「株式会社ヤオコー」は、埼玉県内を中心に関東1都6県で181店舗(2023︿令和5﹀年1月末時点)のスーパーマーケットを展開している。以前から身体障害のある人を中心に雇用してきたが、2000(平成12)年ごろから店舗数が大幅に増えたことで法定雇用率未満となり、ハローワークからの障害者雇入れ計画作成命令を機に、特別支援学校からの実習受け入れなど、本格的な障害者雇用に乗り出したそ古ふ谷や店」を訪ねた。つしうだ。いまでは障害のある従業員は266人(身体障害56人、知的障害185人、精神障害25人)、障害者雇用率は2・53%(2022年6月1日現在)だという。配属先も127店舗と加工工場に広がり、買い物客が行き交う売場を中心に、商品陳列や接客、加工補助などを担当している。今回は、ヤオコー旗艦店の一つ「川か越ご南みJR川越線の南古谷駅から徒歩8分ほどの場所に位置する大型ショッピングセンター。その一角を占めるヤオコー川越南古谷店は売場面積790坪超を誇り、実働従業員は250人にのぼる。障害のある従業員4人が働いている現場を見せてもらった。多種多様なペットボトル飲料などが並ぶコーナーで重そうな段ボール箱をいくつも運んでいたのは、川越南古谷店ドライ部門の森も田た篤あさん(39歳)。以前は清掃事業を展開する大手企業で洗浄業務を担当していたが、体調を崩し退職。ハローワークで就職先を探し、川越南古谷店オーなみプン翌年の2006年に入社したという。ヤオコーを志望した理由については、「高校時代に地元スーパーで職場実習の経験があったので、仕事内容を把握しやすかったからです」と話してくれた。「ヤオコー」川越南古谷店飲料の前出しを行う森田さん(写真提供:株式会社ヤオコー)川越南古谷店ドライ部門の森田篤さん  りるえわ  5働く広場 2023.3本社が一括採用し、人件費負担のうえで各店舗に配属本社の担当社員が店舗を巡回しつつ、現場と当事者を支援社内研修や、地方アビリンピック埼玉大会「小売物流ワーク」で自己研鑽■■も

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