働く広場2023年4月号
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国リハおよび吉備リハでは「専門的な知識・技術を持った障害者を雇用したい」と考えている企業に対して、より良い採用や職場定着を支援するため、企業のニーズと訓練生の特性に応じたオーダーメイド型の訓練(「企業連携職業訓練」)(図)を実施しています。企業の現場での仕事内容に即した訓練を両センターの施設内で行った後、企業の中で訓練を実施するものです。企業の中での訓練を通して、障害者の特性に応じた職場環境の整備、上司や同僚の方々への指導方法などへのアドバイスも行っています。を採用した場合、職業訓練にたずさわった両センターの指導員だけでなく、お近くの地域障害者職業センターが連携して、職場定着支援も行うほか、休職者の職場復帰や在職者のスキルアップのための職業訓練も実施しています。障害者の採用から採用後の雇用管理・スキルアップまで、幅広く対応している支そのほか、職業訓練を修了した障害者このように、障害者職業能力開発校は援機関です。これからの障害者雇用の視点で重要だとされている「雇用の質」を高めるための取組みを行うときには、一度活用してみることをおすすめします。企業と連携して実施するオーダーメイド型の職業訓練採用企業内訓練   OAシステム科(国リハ)システム設計科(吉備リハ)【関連資格検定】ITパスポート試験基本情報処理技術者試験【主な就職先職種】Webプログラマー、システム開発などDTP・Web技術科(国リハ)※ 吉備リハではシステム設計科が該当します【関連資格検定】日商PC検定、Webデザイン技能検定【主な就職先職種】印刷部門、Web制作など訓練生の声(一部抜粋) 訓練では、ピッキング、部品の仕分け、組み立て作業などさまざまなことに取り組みました。ピッキングは伝票をしっかり見る力、部品の仕分けは製品をていねいに扱う力が身につきました。また、組み立て作業は、日々の訓練で手先を動かすのが早くなりました。体力的にも気持ち的にも一回り大きくなった気がします。訓練生の声(一部抜粋) 私は視覚障害者です。パソコンの基本操作から、オフィスソフト全般の習得、簿記の訓練など事務職を目ざすためのスキルアップが確実にできたと思います。訓練生の声(一部抜粋) 日々の訓練を楽しみながら、頑張って入所時はゼロだった事務のスキルを身につけることができました。さらに訓練で身につけた知識をもとに日商簿記2級をはじめ、Excel、Word、会計ソフトなどのさまざまな資格の取得ができ、就職活動にもとても役に立ちました。物流・資材管理科 アシスタントワーク科(国リハ)職域開発科(吉備リハ)【主な就職先職種】運輸業倉庫作業員、メーカー商品管理などアシスタントワーク科(国リハ)職業実務科(吉備リハ)【主な就職先職種】物流センターの出荷作業員、スーパーマーケットなどの販売員、レストラン、ホテル、病院などの補助作業員など経理事務科 OA事務科オフィスワーク科(国リハ) 職域開発科(吉備リハ)【関連資格検定】日商PC検定、日商簿記検定など【主な就職先職種】経理事務、総務事務、一般事務など「企業連携職業訓練」利用者の声(一部抜粋)A社(電子応用装置製造業)担当者「幅広い視点でBさんに合う仕事を検討し、複数の仕事を体験してもらいました。その結果、Bさんと企業がお互いに納得したうえで、採用につなげることができました。採用後も困ったときに支援が受けられるという安心感があります」訓練生Bさん(発達障害)「就職する前に作業内容がわかり、就職時のイメージがしやすくなりましたし、雰囲気や環境がわかり不安が少なくなりました」国立職業リハビリテーションセンター「事業主の方へ」https://www.nvrcd.jeed.go.jp/employer/index.html国立吉備高原職業リハビリテーションセンター「事業主の方へ」https://www.kibireha.jeed.go.jp/business/index.html*視覚障害者を対象にしたコースもあります。訓練生の職業適性などと企業ニーズに応じた特注型の訓練メニューの作成指導技法などの情報提供企業内訓練に向けた特定技能の施設内訓練企業内訓練結果に基づく再訓練図 企業連携職業訓練の流れ企業への支援訓練生への支援働く広場 2023.4物流の分野事務の分野IT技術の分野サービスの分野11

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